内容説明
オフィスのパワハラ地獄で同僚が失踪、一人暮らしの母親はアルツハイマーを発症し、妻との間にはすきま風が吹き始め、息子の様子もおかしい……。37歳の中堅メーカーの営業マンが、一度に押し寄せた人生の荒波を前に、ごまかし逃げることばかりの人生と決別し、正面からぶつかっていく中で、己の、そしてそれぞれの自尊心とは何かに向き合っていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆか
29
よみにくかった。あれやこれやを盛り込みすぎな感あり。書評を見て読みたいとおもったのかな?とどうして自分がこの本を読もうとしたのかもあやふやです。そんななか、おばあちゃんと孫の部分が良かった。自分の子供が「入道雲って見たことがある?」と聞いてきたときにちゃんと聞いてあげなかったこと、それが息子からのSOSだったと、最後劇を見てお父さんがわかるところが良かった。こういう頃は、よくありそうなので私も子供の話をきちんと聞こうと反省しました。2016/03/14
いこたす
8
〜雨降って地固まる。親子の克服物語〜 やさぐれ営業マンの父に、息子は尋ねた「入道雲が迫って来るのを見たことある?」この暗示なかなか遠回りして後で効いて来る! 人の心を折る件、想像以上にバイオレンス(^^;;完全にアウトだと思う…w 9番目の雲は気象用語で積乱雲。または意気揚々と言う意味も。2016/04/20
Ayako H
6
図書館から。ブラックに近いグレー企業、嫌な上司、子供のいじめに親の痴呆や介護問題、ふんだんに今の社会の問題点が出てきます。しかも主人公は昔、度を越したやんちゃをしていた御仁。なので読んでいておもしろくてあっという間に読み終わりました。でもあれやこれや多すぎの感じもあり。楽しめました。2015/12/11
sheeta
2
主人公は根は優しく、でも族をまとめるリーダー素質を持ち合わす、結局は人情のある好人物ということにしたいのか、それにしてはぶれすぎで中途半端。母や息子とのシーンと会社や過去の暴力沙汰のシーンが、ひどく異質でアンバランス。2016/07/19
higassi
2
☆×4 デビュー作なんですね?やや盛りだくさんな感もありましたが、著書の想いが込められた作品なのだと思います。2016/02/11