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内容説明
週刊「モーニング」の人気連載『会長 島耕作』、そのひとつのテーマは「農業」だ。著者・弘兼憲史氏は、取材を通じ「農業こそ、これからの日本が生きる道」だと説く。サントリー新浪社長との徹底討論、大分の先進的農業工場や合理的農業国オランダの取材レポート、「米」「補助金」「農協」の諸問題への提言、日本酒「獺祭」や「近大マグロ」といった未来の農業案内――。「攻める農業」の現在と未来を、徹底的に解剖する入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
80
図書館本。 へええ…。会長島耕作(未読)は農業がテーマなのか。ワタミファームとかローソンが農業に乗り出したというのははじめて聞きました。 オランダはインドネシアでの悪行を聞いていたので嫌いなイメージでしたが合理性という一面を見てちょっとだけ好感がもてました。そして農業大国でありながら輸出特化で自給率にこだわらないとか…?2023/02/25
saga
27
2016年度最初の読了。何が驚いたって島耕作が会長になっていたこと! それは兎も角、日本農業の問題点はやはり第三者が評価することによって明瞭になる。政治家や政府の誤った指針、補助金は、農家の競争力を奪う結果になっている。戦後の農地開放も、農地が細切れになった要因として挙げているが、所有権は素より賃借権ですらままならない現行法制を変えるのは大変だ。著者は農業への一般企業参入を推進する考えのようだが、それが順当であるかどうかは本書では判断できない。2016/04/02
JUN
17
農業改革が必要だと感じた。2023/01/25
8-nosu
16
この本を読むまで農業は「大変・儲からない・泥臭い」あまりいいイメージはなかった。しかし、大分やオランダで実践される先進的かつ合理的な農業経営。日本酒『獺祭』や近大マグロなどの“攻める”農業。これからは「農業こそが日本の次の産業になる」農業が持つ可能性はもの凄く大きいという。農協や補助金、米価のカラクリといった農業に係る諸問題も論じられており、自分のように、農業は詳しくないが「いずれは農業関係の仕事がしたい!」という人向けの農業入門書となっている。強いて言えばTPPにもう少し深く切り込んだ展開が欲しかった。2016/11/26
こういち
16
日本の農業の現状と将来を考える。本書の中ではオランダが比較対象として取り上げられているが、こと農業に限っては完全なる〝井の中の蛙〟だ。学ぶことの根本が置き去りにされた中で、企業経営を枠組みとした農業生産法人が産業育成の救世主となり得るのか。先ずは日本政策金融公庫の審査能力を高めることが必要ではないか。国土の12.2%にあたる農地を、農業従事者のみならず消費者たる一人ひとりが、自らの問題として突き詰める分水嶺はもう目の前にある。2015/11/08