カール・シュミット - 魔性の政治学

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カール・シュミット - 魔性の政治学

  • 著者名:田中浩
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  • 未來社(2015/07発売)
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  • ISBN:9784624300746

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内容説明

世界的な政治学者・公法学者であり、ナチのイデオローグでもあったシュミットの主要著作を分析しつつ、その思想の射程と問題点を鋭く批判的に論究した、シュミット政治学解体の書。危機の思想家の全体像を浮きぼりにする。

目次

第一章 シュミット──全体国家論の思想構造
 一 はじめに──問題の所在
 二 自由主義的国家・法思想批判
 三 大統領独裁論の構築
 四 全体国家論の特質
 五 むすび
 付論Ⅰ シュミット問題──シュミットはヴァイマル共和国を擁護したのか
 付論Ⅱ 魔性の政治学──政治のもつ狂暴性を予示
第二章 大統領の独裁とヴァイマル共和国の崩壊
       ──憲法第四八条第二項(緊急命令権・非常権限)をめぐる
 一 はじめに
 二 シュミット政治論の標的──西欧民主主義批判と大統領独裁論の構築
 三 大統領制をめぐる論議
 四 「大統領内閣」とはなにか
 五 第四八条をめぐる論議
 六 第四八条の運用とその歴史的展開
 七 ヒトラー時代初期――第四八条から「授権法」へ
 八 むすび
 付論 「合法性」と「正当性」──ヴァイマル憲法への破産宣告
第三章 「独裁」と「自由」──「委任独裁」と「主権独裁」
 一 現代独裁の思想史的地位
 二 シュミットの「独裁論」
 三 ヴァイマル共和国の墓掘人としてのシュミット「独裁論」
 四 おわりに
第四章 「神話」と「独裁」の政治理論――例外状態を前面に立てた「独裁」の正当化
 一 はじめに
 二 反革命の国家哲学者=コルテス――現代独裁論の先駆者
 三 階級的神話から民族的神話へ
第五章 政治の本質――保守主義の「敵・味方」論
 一 はじめに
 二 英米系国家・社会観の特質と問題点
 三 シュミットの「敵・味方」論
 四 むすび

補論Ⅰ ホッブズとシュミット――政治思想における「イギリス」と「ドイツ」
補論Ⅱ 全体主義

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masabi

15
カール・シュミットの理論がワイマール共和国を崩壊させる足掛かりとなった点は批判する一方で、理論の分析や道具は現在でも有効だとする。議会制民主主義と根底にある西欧思想に対する強力な批判と例外状態における独裁の分析がそれだ。議会が多様な利益集団の妥協の場に堕ちているとの批判は現代でも有効だと思える。カール・シュミットは理論の正しさは別にして現実の問題にいかに対処するかを研究した問題意識と現実の影響は評価されるべきだ。2016/04/30

たわし

1
ざっくり読んだ。 多元民主主義、うすのろで決められない民主主義への絶望が国家全体論を生み出した、っていうように読めたけど、どうなんだろ 算術的な権力、幾何学的権力、一般意志、のちがいがいまいちわかんないから読みなおさないと。

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