ストリンドベリ名作集

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ストリンドベリ名作集

  • ISBN:9784560081402

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内容説明

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スウェーデンの劇作家による、代表傑作戯曲集。「父」「令嬢ジュリー」「ダマスカスへ」「罪また罪」「死の舞踏」「幽霊ソナタ」を収録。絶えず変貌する魂の遍歴を刻みつけた6編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゅー

10
「令嬢ジュリー」と「死の舞踏」を味読。いずれの劇でも情緒的に共感を持てる登場人物がいなかったことが残念だった。ジュリーは無鉄砲でわがままで世間知らず、下男のジャンはしたたかで世慣れているけれど他人に同情を寄せたりはしない。エドガーは他人を陥れることしか考えておらず、その妻はエドガーを憎みつつ生きてきた感情の残滓しか残っていないような人間。これほど興味を持てない人物を登場させる書き手も珍しいのでは。ストリンドベリの何がこうした人物を主役として物語を書き進めさせようとしたのだろうか。それが一番不可解だ。2013/03/07

nightowl

4
シス・カンパニー公演で2017年3月に「令嬢ジュリー」・「死の舞踏」が上演されるとのことでどんな作品かと思い手に取る。家庭における(父権への)女たちの反乱、がどうやらメインテーマらしい。今となっては旧時代的でどう演出されるのやら…苦悩する男の彷徨をパウロのエピソードになぞらえた「ダマスカスへ 第一部」、善行を為した男の幸せを願う老人の正体とは?「幽霊ソナタ」などストリンドベリにとっての王道路線でないものの方が面白く読めた。2017/01/22

Shosei

2
作者の女性蔑視的な性向が反映されているであろうこと、また多作で短時間で書き殴ったゆえドラマとして未消化なことなど、ひとまず措いておきます。それらの欠点を陵駕してなお不滅に輝く本作品群の文学的価値は、誰もが持つ悪意、憎悪、裏切りといった人間の負の側面を作品中にこれでもかと暴き出したこと。その感情は神への不信に裏打ちされていること。観客や読者がどこに持ってゆかれるか予測できない無軌道で感情むき出しのセリフの応酬が予定調和を許しません。今は読まれることがなくなったストリンドベリの作品を、今後も読んでゆきます。2020/08/28

Natsuko Michimata

1
『幽霊ソナタ』を読了。個性が強すぎる登場人物が暴れまくり、結果何が言いたかったのか?考えてみたがよく分からず。ついていけないのは私の想像が乏しいからなのか。作者の頭の中が回りすぎているからなのか。「沈黙は正直だが、言葉は真意を隠す」みたいな台詞が気になった。どこまでが幽霊でどこまでが生きている人間なのか。大佐は結局経歴詐称していたのか。老人はなぜ学生に目をつけたのか。疑問だらけの読後です。2015/06/03

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