- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
アメリカのアポロ計画が終了してから40年余――その間、人類は月に行っていません。人々のあいだにはいつしか「いまさら月になど行く必要はない」という認識さえ広まってきています。しかし、それは月での優位を独占しようとするアメリカの広報戦略にはまっているにすぎません。じつは世界ではいま、アメリカ、中国、ロシアなどを中心に、月の探査・開発をめぐって激しい競争が水面下で始まっています。30~40年後には、月面基地が完成するともみられているのです。世界はなぜ月をめざすのか? その答えが、本書にはあります。(ブルーバックス・2014年8月刊)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
WATA
70
世界の月探査ブームと、これから先の月開発計画について分かりやすく説明した本。アポロ計画から45年、ついに「月の資源を掘る」ことが真面目に検討される時代になった。この本によれば、月にはエネルギー源となる放射性元素が濃集された地域や、1年中光が当たらずに氷が存在する地域など、様々な特長をもった場所があるらしい。人類の新たな居住地域として、また火星や土星を探査するための前線基地として、月が活用される時代も近いのかもしれない。読んでいてワクワクした。2014/09/25
青色夜ふかし
45
隕石研究者、次期月探査計画の策定にも関わるようになった著者の佐伯さん。月探査への情熱に溢れ、とにかくテンションが高い!月の表面がわかるようにと表紙は凸凹印刷仕様になっている。◉私自身、月の開発に対しては少し冷めた目で見ていた。「地球で使う資源の獲得競争、人間はどこまで欲深い生き物なのか」と。しかしどうやら違ったようだ。「月の資源は月で使う」月より先の未だ見ぬ宇宙開発の為に使う。◉世界中の偏差値の高いエリート研究所たちが夢中になる。宇宙は、月は、それだけ魅力的な対象であるし、本書は十分それが伝わる本だ。 2018/05/02
kaizen@名古屋de朝活読書会
26
#説明歌 月、分化・大きい・近い特色だ体積64面積16 月独占禁止条約妥結しよ人類未来月にかかって p.s. クレーター隕石起源 2017/11/23
acesmile@灯れ松明の火
21
アポロ11号が月に到達したのは私が1歳のときという計算になるが当時のことは覚えていようがない。でもなぜか懐かしい感じがするのはなぜだろう。そう、人類が月に到達したのはもう『昔のこと』なのだ。昔に月に行ったっていうのに月面都市くらい現存していても良さそうなものなのに。そういった類の疑問がしばらく頭のなかにあった。この本はそこを解消してくれた。端的に言うと月面到達は冷戦が生み出した産物だということ。アメリカがソ連に先を越された科学技術を追い越すために国家一眼となったため予算もふんだんにつぎ込めたと言うわけ。2014/11/27
パスティル
20
JAXAの研究員が熱く語る。月に行くことができる、できないが問題ではなく、行く気があるかないか。思いは熱いですよね。日本は各国に比べると遅い印象。危機感が相当あると思います。月の基礎知識はこれで十分です。まだまだわかってないことが多いのは意外でした。2015/05/01