角川文庫<br> 蓮如物語

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角川文庫
蓮如物語

  • 著者名:五木寛之【著者】
  • 価格 ¥528(本体¥480)
  • KADOKAWA(2015/03発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041294284

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内容説明

「親鸞さまについておゆき」。別れ際の母の言葉を胸に刻んだ幼い蓮如。やがてその言葉が、彼のドラマティックな生き方の原点になっていく。餓えと貧しさに絶望した民衆の心に希望を与えた人、蓮如の生涯。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

106
小中学生向けに書かれたもの。詳しい時代背景や、蓮如本人の生臭い話などは、当然ながら端折っている。その分、彼の教えが簡潔に示され、よくわかった。戦い続きで世相も悪く、飢饉で京の街も百姓も餓え、老いたら病んだものは川原に棄てられ犬に食われて死ぬような時代。生きるも地獄、お布施もできず死んでも地獄行きだと思っていた彼らに、南無阿弥陀仏とただ唱えよとの教えは心にひびいたのだろう。説いて廻ったのはキリストのようだが、違うのは妻も子供もたくさんいたこと。妻には何人も先立たれたらしい。2016/03/16

i-miya

47
2010.10.05 (解説・太田信隆) 奈良誓興寺住職 龍谷大学講師。「さん」付けで呼ばれる高僧、3人。一休さん。良寛さん-江戸時代。蓮如さん-本願寺生まれ。1998は没後500年。笠原一男博士、前東京大学教授、歴史学者。離別、(1)幼い頃母と生別、(2)内室4人死亡、(3)子供6人死別。五木蓮如。本願寺へ召使としてきていた母。父の格式ある人との結婚で生別。布袋丸。親鸞さまについておゆき。一生かけてお念仏を広めるのですよ。生母えの思慕が原動力。日本仏教大別、2010/10/05

いーたん

23
ロシアつながりから、五木寛之氏の蓮如物語に辿り着く。浄土真宗中興の祖と言われる蓮如上人没後500年を経て、子供向けに書かれた物語。幼い日に母親と離別した布袋丸が、別れの時の母の教えに導かれて、親鸞の教えを飢えに苦しみ地獄に堕ちることに怯える人々に広く伝える一生。この本を読んで、蓮如上人が開設した石山本願寺跡に大坂城がつくられたり、久宝寺にある顕証寺が所縁の寺であったりと、あらためて認識した次第。しかし、家から病人が出ると河原に捨てられ、生きながら野犬の餌食になるという時代とは凄まじい。南無阿弥陀仏…2021/11/21

可兒

9
少年少女向けらしく、幼年期に力が入った伝記でした。ここで描かれている赤貧な本願寺が、戦国後期には(ある意味蓮如のおかげで)金満封建勢力になっているのだから、歴史というのは皮肉なものである。どちらも本願寺の側面であったことを、門徒としては心にとどめておきたい2012/07/16

和希

8
「親鸞」を読む前に入門書として読んだ。児童向けで誰にも読みやすい。実家の宗派は浄土真宗、学校も浄土真宗。仏教といえば一番馴染みのある宗派だからか文章がすとんと腑に落ちてくる。本書では蓮如は聖人としてよりも、幼い頃に母と生き別れ、生涯その思いに苦しんだ普通の少年として描かれている。2016/03/18

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