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内容説明
アメリカには、高齢書の雇用に成功し、この10年間、右肩上がりの成長を続ける企業がある。本書は、気鋭の文化人類学者が5年かけてこの企業を取材し、その同じ職場で高齢の従業員たちとともに働く経験をしながら、高齢者にとって働く場所があることの意味を様々な角度から明らかにする。
目次
針をつくることは、人生を生きること
第1部 UP THE STAIRS階段をのぼった先にある世界(フレッドのために稼ぐ―生産性、人々、生きがい アンティークな機械とアンティークな人たち―ヴァイタニードルという家族 しばられない生き方―自由と柔軟性)
第2部 IN THE PRESSメディアはどう見ているか(「高齢化の波」に乗る―世界各地で高まるヴァイタニードルへの関心 ローザは国の宝―「スター」になって発揮された行為主体性)
小さな工場が教える大きな教訓
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさき|SNS採用に強いフリーランス
5
良い意味で期待を裏切られた。ビジネス書かと思いきや、がっつり文化人類学の本。アメリカの文化人類学者が、高齢者が活躍するボストン郊外の企業(同社製造部門で働く従業員40人のうち半数は74歳以上)で参与観察しました、という内容。高齢労働者たちは「高齢者」というカテゴリーの下に連帯しつつ、これらに抗いながら生きている。「年寄りかどうかは生きてきた年数ではなく、身体が弱ったり特定の態度や振る舞い方を見せることによって決まる。「老い」は、文化的に構築された概念(p.27)」とあったが、まさにそのとおりだと思った。2019/10/03
takao
1
ふむ2020/10/03
kurihara ayumi
0
図書館で見つけて。2016/10/14
yuka
0
◆◆◆【低賃金でも高齢者がこの会社で働きたいと思う理由とは・・・】高齢者雇用で成功する企業での潜入体験取材。そこで働く高齢者の意見や気持ちが丁寧に描かれている。読んでいて、ひとつの物語を読んでいるような気持ちになり、とても温かみを感じました。読み応え十分な1冊。より一層進む高齢化社会。このような企業が増える事は、高齢者、企業、また社会とっても得るものは大きいのではないかと思う。このような考え方を企業様にとり入れて頂くにはと考えています。2016/02/16
rakuspring
0
本書はアメリカの針工場の話であるが、高齢化社会を取り巻く社会の状況や、人々が抱く価値観が驚くほど日本と酷似している。(途中で死なない限り)人は必ず老いる。そして、老後(=社会的にそうとみなされる期間)はどんどん長くなっている。その期間をどのように過ごすか、そして、今できることは何か。あまり先々のことを考えすぎるのも良くないが、私も必ず老いるのであるから、目をそらさず、真摯に向き合っていこう、と思いました。2023/04/20