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内容説明
「ゆとり」か「詰め込み」かなど、教育を巡る議論には様々な対立と齟齬が渦巻いています。こうした混乱を越え、どうすれば<よい>教育を作ることができるのか。<よい>教育のためにはどのような学校がいいのか? そのための教師の資質とは? 本書は、義務教育を中心に、どのような教育が本当に<よい>と言えるのか、それはどのようにすれば実現できるのかを原理的に解明し、その上で、その実現への筋道を具体的に示してゆきます。(講談社現代新書)
目次
はじめに
序 章 そもそも教育は何のため?
一万年の戦争の歴史/〈自由〉への欲望/〈自由の相互承認〉の原理/〈自由〉とは何か/〈自由〉と〈自由の相互承認〉を実質化する/相互承認の“感度”/他
第I部 「よい」学びをつくる
第一章 「学力」とは何か
「学力」概念の混乱/知識基盤社会/専門家に求められるもの/学力=「学ぶ力」/「ゆとり教育」について/危惧されるさらなる格差拡大の問題/他
第二章 学びの個別化
「学び方」の多様性/オンライン学習の衝撃/ドルトン・プラン/木下竹次の実践/サドベリー・バレー・スクールの教育/現行制度の可能性/他
第三章 学びの協同化(協同的な学び)
「学び合い」を通した学力保障/学びの共同体/教師の協同/『学び合い』/海外の協同学習/「個別化」と「協同化」の融合
第四章 学びのプロジェクト化(プロジェクト型の学び)
デューイ・スクール/プロジェクト・メソッド/最終局面にさしかかった学びの転換/イエナプラン教育/ワールドオリエンテーション/「学力」は保障されるのか?
第五章 学力評価と入学試験
評価の問題をどうするか?/実りある学びのための評価/受験の問題をどうするか?/高等教育の問題
第II部 「よい」学校をつくる
第六章 学校空間の再構築
「学級」の誕生/「学級」における教師の役割/過重な同質性要請/群生秩序とその背景/逃げ場のない教室空間/人間関係の流動性を/流動性の仕掛け/他
第七章 教師の資質
教師の専門性/省察的実践家/省察的実践家としての教師/信頼と承認/ケアと忍耐/権威と畏敬/教師への信頼
第III部 「よい」社会をつくる
第八章 教育からつくる社会
教育にできること/ポスト新自由主義/「平等と競争」再論/開かれた関係性と道徳教育/共通了解をつくる/超ディベートの方法
終 章 具体的ヴィジョンとプラン
短期的ヴィジョン・プラン(~二〇二〇年ごろ)/中・長期的ヴィジョン・プラン(二〇三〇~四〇年ごろ)
あとがき
参考文献・引用文献
感想・レビュー
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