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内容説明
動物園・水族館の入場者数でトップを走り続けてきた上野動物園を抜いて、「沖縄美ら海水族館」が初めて日本一の座についたのは2008年。この年の入場者数は、上野動物園の290万人に対し310万人。沖縄美ら海水族館には「世界一」と「世界初」が数多く揃い、これが高い“誘客力”に結び付いたといえる。那覇から車で2時間もかかるのに、多くの人を惹きつける秘密を、前館長が克明に解説する。
目次
プロローグ 上野動物園を抜いて入場者日本一に
第1章 “世界一”と“世界初”の水族館
第2章 水族館と動物園は何が違うのか
第3章 水族館の舞台裏―水族館を支える人間たち
第4章 “飼育屋”修業時代
第5章 試行錯誤の日々
第6章 水族館も動物園も“悪行”
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネジ
49
★★★★★ 美ら海水族館館長による自伝、水族館の在り方について論じた本。走りながら考え生きてきた著者のエネルギッシュさが溢れている内容。また、水族館は悪行であるとした上で研究やウェルネスに惜しみなく力を使う姿勢はなるほどなと思った。 ①美ら海水族館は多くのサメ・エイの飼育を先駆的に行ってきた。 ②ジンベイザメの飼育には体長の約3倍(30m程度)の水槽が必要である。 ③水族館は悪行である。故に償えることがあれば積極的に取り組むべきである。2024/02/12
雲をみるひと
31
水族館に関わり続けてきた作者が自らの半生を振り返りながら水族館について論じたもの。執筆時点での作者の所属先である美ら海水族館の取り組みに特化した内容ではないが、日本や世界で水族館の経営方針やあり方、また展示方法などがどのように変わってきたかがよくわかり興味深い。作者の営業経験などは他の分野においても参考になりえると思う。2022/12/27
レリナ
19
沖縄の美ら海水族館が何故成功したのか、著者の経験などから、良く理解することができた。水族館の魅力がよく伝わってきた。淡々と著者の考えや行動が述べられているので、美ら海水族館が日本一になった理由がよくわかった。水族館についてのノウハウも述べられていたので、勉強になる。イルカの飼育って難しいんだな。昔は色々試行錯誤して頑張っていたということがよくわかる。水族館にまた行ってみたいと思う内容の本。著者の情熱が伝わってきた。2019/02/17
ふろんた
17
私が2回以上行ったことある水族館は車で1時間で行けるシーパラと、那覇空港から2時間もかかる美ら海だけ。沖縄行くのが水族館メインではないけれども、連泊するなら足を運んでしまう。それはなぜか。従来の地元の人のための公営施設から観光ビジネスへと変換させていった功績が大きい。また、2000年あたりから、全国的に改装、新設の水族館が相次いだことによる相乗効果もあるのかな。終盤に水族館の果たすべき役割にも触れていて興味深い。2013/11/20
桃水
15
2012/10/14:美ら海だけでなく水族館の歴史や取り組みなどにも触れていて、普段は考えることのない水族館について改めて考えさせられました。2012/10/14