講談社文庫<br> 儒教と負け犬

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講談社文庫
儒教と負け犬

  • 著者名:酒井順子【著】
  • 価格 ¥523(本体¥476)
  • 講談社(2012/09発売)
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  • ISBN:9784062772761

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内容説明

どんなに美人でも仕事ができても30代以上、未婚、子ナシは負け犬! 大ベストセラー『負け犬の遠吠え』から6年。「なぜ我々は負け犬になったのか?」そのさらなる答えを求めて、著者は韓国、中国に飛んだ! かの地で出会った同胞=負け犬たちの生き方を通して浮き彫りになった、我ら“負け犬”真の敗因とは? (講談社文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

明智紫苑

13
「負け犬」の源流は欧米キリスト教世界だと思うのだけどねぇ…? 女神信仰を否定する一神教だからこその女性蔑視があったからこそ、フェミニズムが生まれたんだよね(女性に対する抑圧は多分、多神教文化圏の方が複雑でタチが悪いだろう)。ぜひとも姉妹編『十字架と負け犬』を出すべし。2014/03/09

niaruni

11
以前に「男は本来弱いものだから男らしく、女は本来強いものだから女らしくと言って育てるのだ」という話を聞いてえらく納得したことがある。この本を読んで改めてそのことを思い出した。女は本来強いもの、それを認める潔さがある分、中国の余女たちが幸せになれる確率が高そう。韓国の老処女たちには、建て前で貫き通す覚悟を感じる。それに比べて、負け犬たちのぬるいこと。お嬢さんたち、好きなことをして悪くも言われたくない、というのは、ちとムシがよすぎやしませんか。幸せになりたけりゃ、腹くくりなはれ。2012/08/18

太田青磁

11
結婚、出産に関する、アジア儒教圏の比較文化論です。負け犬はソウルでは老処女、上海では余女。国ごとの男女のパワーバランスや家や社会の圧力が垣間見えて非常に面白い。フィールドワークこそが社会学の基本だなあと感じつつ、経年変化や社会的イベントとの考察が入るともっとロジカルになる気がします。特にソウルの意識変化が気になりますね。比較こそ、東京の負け犬を映し出す鏡というのは言い得て妙ですね。やっぱり、酒井さんの透徹な視線には惹きつけられます。2012/07/11

きのこきのこ

8
日本では"負け犬"中国では"余女"、韓国だと"老処女"。言葉のセンスがなんとも失礼!たしか負け犬って酒井さんとしては悲観的意味ではなく「あら可哀想」と言われる前にこっちから「負けましたー」と降参しましょう(あっかんべー)みたいなノリだったはずだけど、、、。本の感想は中国女性カッコいいな!韓国女性乙女だな!です。。2023/05/20

bouhito

8
負け犬という言葉を生み出した作者が、中国、韓国、日本という儒教の教えのある国での未婚30代女性の動静を探る。日本の負け犬は、韓国では「老処女」と言われ、上海では「余女」と表されるらしい。なんと直球な言葉だろう。と、同時に各国の事情が見事に集約されている。儒教の男を立てなければならないという思想に(都合の悪いところは)反発しながらも、(都合の良いところは)よりかかろうとする、負け犬たち。それは男女ともに同じで、私たちは儒教精神から永遠に自由になることはない。2017/01/21

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