- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
オバサンという言葉が、呼ばれる側に違和感や不快感を生じさせ、呼ぶ側を躊躇させる理由はいくつかあるが、一つは〈女は若いほうがいい〉という価値観の浸透である。これは男性だけに限ったことではなく、〈若い〉と言われる女性もまた、同様の価値観を発しているのだ。本書では、女性の年齢が意味するものや女性が年齢を隠したくなる背景を検証し、さらには「オジサン」よりもはるかに多義的な「オバサン」という言葉の意味、当の中高年女性に対する社会の視線などについて多角的に考察する。【目次】はじめに/第一章 なぜ女は年を隠すのか/第二章 男女で異なる<生殖のリミット>/第三章 「ババァ発言」の系譜/第四章 職場における女の年齢/第五章 「おばさん」と「オバサン」/第六章 オバサンの社会性/おわりに
目次
はじめに
第一章 なぜ女は年を隠すのか
第二章 男女で異なる<生殖のリミット>
第三章 「ババァ発言」の系譜
第四章 職場における女の年齢
第五章 「おばさん」と「オバサン」
第六章 オバサンの社会性
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃんみー
55
オバサンというのは女性らしさの維持を放棄した存在である。新成人の意識調査では、40歳からがおじさん、30歳からがおばさん。混んでいたら男子トイレにも入ってしまう。隙あらば電車のシートの狭い隙間にグイグイと座ってしまう。恐るべしオバサン。でもオバサンは社会性もあり、経済活動にはなくてはならない存在である、と。なーるほどね。タイトルほどの辛辣な内容ではなかった。男と女は根本的に違うから理解できないことも多いけど、これからは、オバサンとは言わないようにしよう。なんか良い言い方ってないもんでしょうか。2015/09/23
けんちゃん
23
読友さんのご紹介本。かなりインパクトのあるタイトルに惹かれましたが、正直、かなり残念な感じでした。だってこの本のテーマは「女性の年齢」と著者本人がおっしゃっているのですから。その言葉の通り、女性が年齢を理由に様々な困難を受けていることが、詳しく書かれています。女を捨てた図々しいオバサンも登場しますが、ちょっとピンボケな感じ。むしろ作中に何度も引用された「オバサンの経済学」(中島隆信著)の方がおもしろいかも。引用の多さに辟易しましたが、「オバサン」から離れたらそれなりにいい本、出会い方が良くなかったなぁ。2012/01/10
ヒデミン@もも
17
読了後、みなさまの感想を読んで不評なのが意外。他の本からの引用や朝日新聞ネタが多かったけど、共感したり、なるほどなぁ、そうなんだ・・・と感心したり。図書館の返却日がせまってなかったら、もっとじっくり読みたかった。 お店で「おねえさん」と呼ばれて、ちょっと嬉しくなる私自身もうすっかり身も心もオバサンですが、今の自分を素直に受け入れて歳を重ねていきたいと思う。とりあえず背筋を伸ばそう! 2013/05/01
雨巫女。@新潮部
17
《私‐図書館》オバサンって呼ばれることに、全く抵抗感がなくなった。いいことか、悪いことか。しかし、おばあちゃんは、流石に嫌だ。2011/12/07
香菜子(かなこ・Kanako)
14
「オバサン」はなぜ嫌われるか。過激なタイトルに惹かれて読みました。日本社会はまだまだ女性蔑視、男性優位で女性差別が残る男女平等後進国であることが思い知らされる内容。世の中の女性たちや「オバサン」たちを批判しているのではなく、むしろ応援する内容のように感じました。勇気がもらえると同時に、日本社会に根強く残る女性差別問題について考えさせられる良書です。2018/06/29