内容説明
31歳の私に、10年後の私をこっそり教えてあげたい──。離婚して仕事もお金もなく、実家に寄生するしかなかった31歳。直木賞を目標にかかげて、胃痛に苦しみながらも、必死で作品を生み出しつづけた30代中盤。念願の直木賞を受賞した38歳。ずっと一人で生きていくと思っていた矢先の、39歳での再婚。幸せな生活のはずが、うつ病で入院してしまった40歳。絶品の恋愛小説で読者の心をゆさぶる著者も、様々な葛藤を抱えながら生きてきた。心に沁みるエッセイ集。
目次
花には水を。私に恋を。(“恋愛スイッチ”は常にオンにして;「一緒のご飯」の気楽さは恋の堕落? ほか)
今宵の枕友だち(もう、暇はつぶせない―『ひまのつぶしかた』;ガッチリ買いましょう―『これいただくわ』 ほか)
こまかいお仕事―(ワープロ時代)1993?1997(夏の日が終わって;もう君を離さない ほか)
こまかいお仕事―(パソコン導入後)1998?2003(日常のわたし;いやなものはいや ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Eee
35
ごめんなさい、言わせてください。「あほやん」。もう、とても面白かったです。こちらは女性の正直さ。ありのままを書かれているのかなと思いました。私にとって、本書が山本文緒さんの初読本です。こちらもまた、公共の場で読むには、辛い一冊です。いや、本当に面白かったです。またほかの作品も読んでいきます。2017/11/29
水色系
34
一人が好きで、本屋を歩くのが好き、一緒!!とニコニコしながら読んだ。あんなにおもしろい本ばかり書く方がお酒を飲んだ翌日激しく自己嫌悪してたり、なんだかとても近しく思えてきて嬉しかった。2022/08/25
はな
34
久しぶりの‘思っていることを言葉にしてもらえる気持ちよさ’でした。これこそが、私が本を読む理由です。2015/10/08
みち
24
初めて恋愛中毒を読んでからファンでした。わりと毒のあるお話を書かれる方ですが、御本人の考えが登場人物に反映されている感じがしました。山本さんの等身大の生活が切り取られたお話が沢山。(ページ数も多いし)各エピソードも面白いし、とっても親近感がわきました。読んでいて、私もしっかり生きて行きたいと思わせられました。(頑張ってとかでなく、自分らしく)2018/09/12
団塊シニア
24
1年以上経っての再読。やはり山本文緒の文体は魅力がある。10年間のエッセイであるが小説同様惹きつけるものがある。2013/05/22