内容説明
落語には、いろいろなルールがあります。基本中の基本が「上下(かみしも)」といい、どちらを向くかで男と女、年功序列まで変わります。ただ、これを知らずに落語を見ると、会話の人物のどっちがどっちやら、わからなくなってくることがあります。本書は、こうしたお決まりのルールはもちろん、落語界のしきたりから寄席の仕組み、噺に登場する定番のキャラクターや場面まで、この一冊で落語の基本知識がすべて身につくようにつくりました。第一章は「上方落語ってなあに?」「プロのこだわり道具」「オチにも種類がある」「落語家の序列、上下関係」「名前はどうやって決めるの?」などの基礎知識。第二章では初代桂文治、初代立川談志などの名噺家たちを、第三章では大家と店子、番頭、和尚、ご隠居など定番の登場人物を紹介。第四章では鰻屋、色街、湯屋、祭りなどの落語でわかる江戸時代を面白くわかりやすく読めます。落語が10倍楽しくなる本。
目次
第1章 落語ってなあに?(落語のルーツは戦国時代 職業落語家&寄席の誕生 ほか)
第2章 人生も面白い噺家たち(初代烏亭焉馬 初代桂文治 ほか)
第3章 落語界隈の人々(大家と店子 先生(ご隠居) ほか)
第4章 落語でわかる江戸時代(食べる(1)―鰻屋
食べる(2)―うどん屋 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠たい治療家
45
全体を通してイラスト入りで読みやすい構成になっている。初めに落語の成り立ち、歴史などが簡単に書かれていて、次に落語をより楽しむための様々な基本となる知識、オチや噺の種類、噺家の所作、落語界の上下関係など、が書かれている。また、昔の噺家の破天荒な人生や古典落語の解説にも触れられているが、それにしても全体的に簡単に解説されているでの、とても広くとても浅く解説している印象を受ける。最後の章の『落語でわかる江戸時代』は、江戸時代の庶民の生活を解説していたので、今後、時代小説を読む時に、その知識も少し役立つかなぁ。2011/03/08
yamatoshiuruhashi
17
隙間時間に読むにはぴったりです。落語の時代背景、それぞれの話の要約、登場人物の類型解説など雑学に過ぎませんが、知っているとより落語を楽しめます。因みに私のマイカーはHDDに音楽を録音しているタイプですが、現在録音アルバム数の概ね1/4がクラシック、1/4が歌のある音楽。そしておよそ半分は落語です。遠出をするときは桂米朝の「地獄八景亡者戯」(140分くらいあります)、近場だと20分から30分の話をあれこれ聞いていますが、何度聞いても笑えます。2017/12/25
くじら12号
1
時代背景なんかも何となく知ることができ、江戸時代の人々って粋でおしゃれで笑い好きで美食家で楽しそうな感じが伝わってきた。 たぶん世界的に見てもこの時代で一般市民がこれだけ楽しそうに生きていたのは日本だけなんじゃないかと誇らしく思える。2015/12/18