中公新書<br> バルチック艦隊 日本海海戦までの航跡

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中公新書
バルチック艦隊 日本海海戦までの航跡

  • 著者名:大江志乃夫【著】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 中央公論新社(2013/11発売)
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  • ISBN:9784121014740

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内容説明

内陸の帝国ロシアはバルト海のムルマンスク以外軍港に恵まれなかった。しかも極北の不凍港へは長い鉄道が必要だった。帝国はバルチック艦隊創設とともにシベリア政略を推進、極東への展開を目論むが新興海軍国日本との争いになる。日露戦争である。要衝旅順を確保すべくバルチック艦隊は長い遠征の末、待ち構えていた日本海軍と激突し潰滅する。だがこの日本海海戦は、その後の日本海軍に虚構に満ちた海戦伝説を生むことになる。

目次

序章 世界最北の不凍港
1章 北のヴェネチアに君臨したツァーリ
2章 ロシア海軍戦略とシベリア政略
3章 日露戦争と日本海海戦
終章 相手の敗因から学ばなかった日本海軍

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

139
日露戦争の日本海海戦で敗れ去ったバルチック艦隊についてかなり克明に調べておられます。海洋についてはロシアはかなり重点を置いていたのですが、日本海に来るまでに疲労などが蓄積ししかも訓練をあまりしていない水夫たちがいたようです。様々な条件で日本が結果的に勝利したのですが、ちょっと間違えれば負けていたかもしれません。大江先生も指摘されていますが、確かにここで勝ったことがのちの海軍をダメにしたのでしょう。良識的な人もいたようですがいつの世もそのような人々は追いやられてしまうのでしょうね。2016/03/12

kk

17
バルチック艦隊の建設から壊滅に至る道のりを軸に、ピョートル帝以来のロシアの版図拡大や海洋への野心、19世紀欧州諸国の外交状況、さらには同時期における日露両国の建艦・用兵思想の状況などなど、関連する幅広い事柄を実証的に解説。些か取り止めのない趣もなしとしませんが、雑学的な面でも面白い一冊でした。2022/02/09

かみかみ

7
再読。ピョートル大帝以降の不凍港をめぐるロシア史に力点を置きつつ、日本海海戦における軍艦の主砲の口径といった詳細な情報までコンパクトな本に網羅している点がすごい。2021/10/27

Terry Knoll

3
「坂の上の雲」の前に読む本。 ナポレオンのロシア遠征後、農奴解放の失敗・クリミア戦争敗戦からアジアに進出しようとする帝政ロシアの動きから始まります。 著者曰く、大遠征で疲弊・練度の低いバルチック艦隊と戦った、日本海海戦は勝つべきして勝った海戦。 情報戦や無線や軍艦の整備等、数段日本海軍が勝っていた。 軍事だけなく経済的国力・国民生活水準・外交調整能力等、国家的実力が国防につながると一部の軍人だけが気がついていたが、後年の軍人に「勝って兜の緒を締めよ」の戒めは耳に届かず。 本当に残念です。2019/06/05

Kitinotomodati

2
『坂の上の雲』でも感じたが、こんなに不利な大航海を強いられるロシアの海軍さんが気の毒で。コンパクトなロマノフ王朝史にもなっていてお得。2019/06/15

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