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内容説明
戦争と革命の世紀、二〇世紀は轟音を響かせて転換しつつある。国家そのもののあり方とともに、国家間の関係もまた問われているのである。国際関係論という学問は、政治・経済・文化などが交錯する場である国際関係に生ずる問題を解明し、現代史の深部の潮流を捉えて未来を展望することを目指す総合的社会科学である。歴史の転換期に立つ現在、この学問は世界を見据える羅針盤となるであろう。巻末に詳細な基礎文献案内を付す。
目次
序章 国際関係論の今日的意義
第1章 国際関係論とはどんな学問か
第2章 国際関係論の展開
第3章 地域研究と国際関係論
第4章 戦後国際関係の歩み
第5章 現代国際関係の諸断面
第6章 社会主義と民族紛争
第7章 外交と国際関係
終章 国際関係の倫理と現実
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
15
この学問が非常に広範な知識を必要とするということだけわかった。巻末の参考文献が豊富。2013/10/07
coolflat
13
前半100頁ぐらいまでは、国際関係論を学ぶにあたっての、心構えや方法などが書かれている。個人的には全く有用ではなかったが、この学問を学ぶ人たちには参考になるだろうと思う。個人的に有用だったのは、後半100頁以降から始まる戦後冷戦史だ。約30頁ぐらいで、戦後(1945年)から冷戦崩壊(1989年)までコンパクトにまとめられている。この30頁ぐらいを頭に叩き込んでおけば、大学入試の論述とかでも、かなり対応できるように思う。大学受験者でなくとも、現代政治を考えるうえで、冷戦史は必須だ。何度も読み返しておきたい。2016/09/15
鑑真@本の虫
4
前半に概要および解説、後半に実用例と歴史の書かれた国際関係論入門書。 国際関係論に興味のある人には、概説を捉えるのに良いかもしれない。 少々広域的であるため遠大に映るものの、内容自体は平易であり参考文献も豊富なことから、読みにくさはさほど感じなかった。 多分に国際関係史的一面も垣間見えるが、そもそも国際関係論の土台に歴史があるのは前提条件なので論点では無いだろう。 面白かったのは、文化的視点。 そういうすれ違いもあるものなのか、と背景に驚く場面もあった。2014/12/11
ががが
4
前半の国際関係論の学問上の位置づけが非常に興味深い。学際的で多専門的であることをベースに政治的、経済的、文化的、(軍事的)断面から見た国家間の「場」の構造を探ること、地域研究やディシプリンの言及など、方法論的なことも書かれていたのがとても参考になりそう。国際関係って、、、となったときにまた読みたい。2013/03/25
Masaya
3
「国際関係学」という学問がどのような領域をどのようなアプローチで扱っているのかということを説明している本。国際関係学は現在の国民国家nation-stateどうしの関係についての学問で国際政治学とかぶる部分が多いと感じた。国際関係学の基礎となる研究は政治学や政治についてのものが多いからだ。そのような理論の説明とwwⅡ後の世界の歴史を冷戦などについて触れて書いている。国際関係学と聞いて何なのかいまいちイメージをつかめない人は読んでみる価値ありだと思います。もちろん国際関係学を専攻している人にもおすすめです。2010/11/10