内容説明
私たちが、長く享受してきた石油文明が、今、思いがけない速さで終わりに向かっている。本書は、“石油文明終焉”の顛末と、それに立ち向かう“新しい文明と社会”の創造と育成の物語である。
目次
1 安価な石油と天然ガスに依存する文明(エネルギー・石油・天然ガス;縮小する世界の原油生産;天然ガスの生産予測と利用の課題)
2 エネルギー資源争奪と富の偏在により不安定化する世界と日本(21世紀テロリズム世界誕生の背景とその行方;イラク戦争の原因と世界と米国への影響;富の偏在と福祉国家の持続可能性)
3 終焉する石油文明より蘇る文明と社会(蘇る福祉国家―全生涯学習システムと雇用;終焉に近づく石油文明の姿;新しい文明の誕生と育成)
21世紀の科学技術は人間を救えるか―社会の僕としての21世紀科学技術
著者等紹介
若林宏明[ワカバヤシヒロアキ]
昭和14年(1939)生まれ、兵庫県姫路市出身。東京大学工学系大学院博士課程修了(原子力工学専攻・工学博士)。東京大学工学部原子力工学研究施設助手、助教授、金沢工業大学工学部経営工学科教授、ならびに環境システム工学科教授をへて、現在(平成19年)、流通経済大学流通情報学部教授。この間、米国ニューメキシコ大学化学工学・原子力工学科客員助教授、米国マサチューセッツ工科大学原子力工学科客員教授、経済開発協力機構(OECD、パリ)客員専門研究員、米国イースト・ウエスト・センター資源システム研究所(ホノルル)客員フェロー、米国オークリッジ、エネルギー分析研究所客員研究員、西ドイツユーリツヒ、エネルギー研究所客員研究員を歴任。原子炉の設計・維持・管理ならびに、原子力安全工学に関する基礎研究、環境保全型社会の設計・開発に関する研究、UAEおよびオマーン国における水資源システムの設計、環境保全型社会システム開発に関する基礎研究に従事。昭和51年4月日本原子力学会賞技術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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