内容説明
自然科学から、社会学、人類学、言語学、哲学まで、科学=学問の、根本問題としての認識論上の議論を、マルクス、ウェーバー、デュルケーム、バシュラール、カンギレム他、45のテキストから引出し、縦横に編み、その神髄を賦活。「科学的知とは何か」という問いへの決定的解答である本書は、まさに“全ての人文社会科学者と学生必携”の名に値する希有にして最高のテキスト。
目次
序論 認識論と方法論
第1部 認識論的切断
第2部 対象の構成
第3部 適用合理主義
結論 知識社会学と認識論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
6
言説分析から西洋的知の総体を問うフーコーに対し、著者はフランス社会を様々な界とし、修辞、文体、身振りの点を文化資本の再生産と捉え、その闘争を前景化する。一方、両者ともにフランス認識論の伝統を引き継ぎつつ、諸学のより深いレベルにある認識(エピステーメー)を生成する力の場に置き、闘争、断絶、系譜を前面に押し出すことで科学的実証主義の合理的連続性に疑義を唱える。激動の1968年に出版された本書は、社会学者である著者がマルクス、ウェーバーを筆頭に多数のテキストを縦横に読み、合理性に囚われた科学的知の再編を試みる。2024/06/09
wanted-wombat
1
本書はブルデューの社会学に対する研究姿勢を著したものである。構成は本論があり、その中で適宜文献を参照させるものとなっている。参照文献もその抜粋が本書に含まれており、彼の思考過程が非常にわかりやすくなっていると思われる。研究方法を学ぶ上で、この上なく良い書籍である。ぜひ、手元に置いて読み返したいと思える一冊である。2013/02/25