自衛隊の対テロ作戦 資料と解説

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自衛隊の対テロ作戦 資料と解説

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  • サイズ B6判/ページ数 275p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784916117496
  • NDC分類 392.1
  • Cコード C0036

出版社内容情報

●9・11事件以後、自衛隊の対テロ作戦ー治安出動態勢が発動
 され始めていることをほとんどのマスコミは、ひた隠しにしている。
 この実態を軍事批評家の著者が徹底検証。
●昨年のテロ対策特別措置法と同時に改訂された自衛隊法で自衛隊は、
 米軍基地への警護出動、「不審船」への海上警備に出動することを決定。
 これは今、原発、国会、首相官邸などを警備する対テロ警備ー治安出動
 へと動き出した。この実態が暴かれる。
●掲載される資料は、これらの27点の未公開マル秘文書。

はじめに 2
第1章 始動する自衛隊の治安出動態勢 9
  外へ戦時派兵、内に治安出動態勢 9
  在日米軍などを警備する警護出動の新設 11
  「過激派ゲリラ」も対象 15
  治安出動下令前の情報収集活動の新設 20
  四六年ぶりの治安協定の改定 23
  治安の主導権を巡る自衛隊と警察の対立 27
  「不審船」事件と海上自衛隊の権限拡大 30
  領域警備という新任務 34
  政府の対テロ作戦 38
第2章 対テロ作戦に編成される自衛隊 41
  対テロ・ゲリラ戦演習 41
  新中期防衛力整備計画の対ゲリラ戦編成 44
  初めての特殊部隊編成 47
  対テロ作戦を担う旅団の編成 49
  治安出動応招義務をもつ即応予備自衛官 51
  学生の招集を予定する予備自衛官補 54
  予備自衛官制度について 56
第3章「テロ脅威論」下に主任務を転換する自衛隊 58
  新防衛計画の大綱下での対テロ戦略 58
  LICと地域紛争対処 62
  九・一一事件と「二一世紀型の新戦争」論 65
  今なぜ「有事立法」か? 67
  テロ対策特別措置法と防衛秘密 70
  テロを戦争で根絶できるのか 72
第4章「戦死」の27
 第2節 自衛隊の警護出動・海上警備行動 142
  第1 自衛隊法の一部を改正する法律全文 142
  第2 自衛隊の警護出動に関する訓令 153
  第3 自衛隊の警護出動に関する訓令の運用について(通達) 162
  第4 我が国周辺を航行する不審船への対処について 165
 第3節 治安出動に関する自衛隊と警察の各協定 167
  第1 治安出動の際における治安の維持に関する協定(新協定) 167
  第2 治安出動の際における治安の維持に関する協会(旧協定) 171
  第3 治安出動の際における治安の維持に関する細部協定 174
  第4 治安出動の際における自衛隊と警察との通信の協力に関する細部協定 178
  第5 治安出動の際における自衛隊と警察との通信の協力に関する実施細目協定 182
  第6 警察に対する物品等の支援要領 188
 第4節 治安出動に関する訓令・通達 194
  第1 「自衛隊の治安出動に関する訓令の一部を改正する訓令」について 194
  第2 自衛隊の治安出動に関する訓令の一部を改正する訓令 196
  第3 自衛隊の治安出動に関する訓令(旧訓令) 198
  第4 自衛隊の治安出動に関する

 私は、一九六九年一一月、自衛隊の治安出動訓練に反対し、訓練を拒否したとして逮捕され、懲戒免職処分を受けた。当時私は、航空自衛隊佐渡分屯基地に所属する三等空曹であった。
 自衛隊ではこの年、「七〇年安保対策」ということでマスコミに公開された治安出動訓練が全国で大々的に開始された。だが、「国民を守る」ために自衛隊に入隊していた私にとっては、この治安出動訓練という「銃口を国民に向ける」訓練は到底許容できるものではなかった。
 したがって私は、その直前から始まっていた同分屯基地での治安出動訓練に反対し、庁舎内外のいたる所に、「治安訓練反対」などのチラシを貼り、そして訓練の初日、全隊員の目前で訓練を拒否した。
 この私の行動は、「政府の活動能率を低下させる怠業および怠業的行為をせん動した」として自衛隊法第六四条違反で起訴されることになった。その後、新潟地裁の一審無罪判決、東京高裁の差し戻し判決、さらに差し戻し後の新潟地裁での再度の無罪判決により、一九八一年、判決は確定した。無罪確定の理由は、「小西の行為は表現の自由の枠内の行為である」というものであった。
 この私の行動を含めて、自衛隊の内外からの批判にあった      小西 誠


内容説明

情報公開法でとらえた自衛隊の未公開マル秘文書などを一挙掲載。

目次

第1章 始動する自衛隊の治安出動態勢
第2章 対テロ作戦に編成される自衛隊
第3章 「テロ脅威論」下に主任務を転換する自衛隊
第4章 「戦死」の時代を迎えた自衛隊員たち
資料 自衛隊の対テロ作戦開係未公開文書(政府・自衛隊のテロ対策関連文書;自衛隊の警護出動・海上警備行動;治安出動に関する自衛隊と警察の各協定;治安出動に関する訓令・通達;治安出動態勢と即応予備自衛官)

著者等紹介

小西誠[コニシマコト]
1949年宮崎県生まれ。1964年航空自衛隊生徒隊(少年自衛官)入隊。1968年三等空曹任官後の69年、治安出動訓練などに反対し、訓練拒否を呼びかけ逮捕・起訴されるが、81年無罪確定。現在、軍事・社会批評家
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