内容説明
戦後復興のさなか、フィリピンでの残虐行為を問われたBC級戦犯の処刑と彼らの助命・減刑嘆願に奔走した人々。そして、眼前で妻子を虐殺されたキリノ大統領の怒りと赦し。朝鮮戦争の戦没者を慰霊して建てられたメモリアルクロスが、海峡を望む丘の上から見守り続けた人々の祈りと、その陰でYMCAが果たしてきた役割を記す。
目次
第1章 小倉YMCAの設立と戦後の展開(小倉YMCA設立当時の時代背景;小倉YMCAの設立;熱き理事たち;ほとばしる小倉YMCAの活動)
第2章 朝鮮戦争と小倉メモリアルクロス(戦後の小倉と連合軍の駐留;朝鮮戦争の勃発;小倉メモリアルクロスの建設)
第3章 日比国交回復と小倉YMCA(戦後日比関係改善に取り組んだYMCA;モンテンルパ刑務所における支援活動;ネルソン博士と戦犯支援;小倉YMCAが取り組んだ助命・減刑嘆願運動)
第4章 恩赦―「赦し難きを赦す」キリノ大統領の決断(葛藤するキリノ大統領;戦後最大の観光団を迎える;NBPからの帰国とその後;おわりに)
著者等紹介
安東邦昭[アンドウクニアキ]
1943年、旧満州生まれ。1967年、北九州大学商学部卒業、北九州YMCA入職。少年スポーツ教室や予備校、日本語学校等の開設と運営に携わる。1996年、財団法人北九州YMCA総主事・常務理事並びに学校法人北九州YMCA学園長退任。その後、山口県萩市で私立大学開設に携わる。2001年より梅光学院大学顧問や西日本工業大学非常勤講師を勤める。2004年、北九州市立大学大学院修了(比較文化学)、2005年から韓国蔚山大学教授(3年)、福岡県立大学等非常勤講師を務める。2004年、北九州市立大学大学院修了(比較文化学)、2005年から韓国蔚山大学教授(3年)、福岡県立大学等非常勤講師を勤める。2013年、北九州保育福祉専門学校専任・特任教員(2019年任期満了にて退官)。現在、石井十次資料館研究員、全国かくれキリシタン研究会会長、北九州保育福祉専門学校非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。