出版社内容情報
大人気シリーズ第3弾
働き方改革、新学習指導要領、カリキュラム・マネジメント、学校と社会の連携など、今注目のテーマについて、知っておくべきキーワードや知識が、まんがで分かりやすく学べます。
著者の前田康裕先生は熊本市の教育センターでの教員指導に加え、先駆的な実践やICTの活用など多彩な教育活動で知られ、現在は熊本大学教職大学院准教授。熊本市立向山小学校教頭時代に熊本地震で被災され、本書では勤務校が避難所になった体験も描かれています。
新学習指導要領の理念である「よりよい学校教育を通してよりよい社会を創る」ための一例を提示。
人気コラム「これからの人生と社会を考えるビジネス書」も充実のラインナップ。思わず手に取りたくなる本が各章で紹介されています。
第1章 学校の多忙化
――学校における働き方改革
第2章 教育課程と学習指導要領
――社会に開かれた教育課程
第3章 熊本地震
――教職員のメンタルヘルス
第4章 避難所としての学校
――自助・共助・公助
第5章 学習する組織とシステム思考
――人生100年時代
第6章 カリキュラム・マネジメント
――ゆとり世代
第7章 学校と社会との連携
――業務改善と5S
第8章 まちづくりと共同体の再構築
――他責社会から感謝社会へ
前田康裕[マエダヤスヒロ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
せっかちーぬ
6
災害で怖い思いをした今週末。避難所が舞台だった本があったはず、と再読しました。学校運営も大事だけど、自分の地域のこともある。PTA組織は大切だけど、組織的にすることとそうでないことがごっちゃ。学校と保護者だけが関わり合いうだけでは、もう足りない時代に来ているのではないでしょうか。「教員は、自治体は、親は、何やってるんだ?」と問う前に、普段からの付き合いを大切にする、時間がないと言って逃げない、自分だけが良ければいいと思わない。今回は、地域に学ぶ態度を今からでも示す必要性を感じました。2019/10/14
かいじゅう
5
教育課程や働き方、社会との連携などシリーズ1、2作目よりも大きなテーマで、学校教育について考えることができた。 カリキュラムを子どもの「学習経験の総体」として捉える考え方や、思考の枠組み=メンタル・モデルなど新たに興味をもったものがあった。 教師の多忙感や恐れの気持ちは、まさに描かれている通り。 教師以外にも読んでもらって、学校教育について考えてほしいと思った。 『誰かのせいにした瞬間に思考はストップします。自分たちで何ができるか考えましょう。』 『教師の仕事は良き学び手となること。』2018/02/26
ひじり☆
3
このシリーズは本当に素晴らしい。現場の問題を上っ面だけでなく、リアルな部分を描いてくれているので共感度が高い。多忙な毎日で、つい他人に責任転嫁したくなる毎日だが、次の言葉にグサッときた。『誰かのせいにした瞬間に思考はストップします。自分たちで何ができるか考えましょう。』確かに…。物語だから、こんなに現実は上手く行かないって思うけど、それでも 『教師の仕事は良き学び手となること。』『教師になって幸せだったという人生を送ろう』という最後の言葉にぐっときた。2018/08/20
にくきゅー
3
このシリーズはどれも非常によいできだと思う。しかし、この三作のなかで最も作者の力が入っていたのは本作ではないだろうか。熊本地震を軸に、教育の役割、カリキュラムマネジメント、教員の働き方など多岐について論じている。しかも、それらが一つの物語として関連付けられている。理想を描きつつも、現実を切り捨てない名著だと思う。2018/03/03
BECCHI
2
学校ってやっぱりみんなで作るものだよなぁと思わせてくれた。一人で解決しようとしても疲れるだけ、みんながもっている特技や好きなものを生かして元気に楽しい学校づくりをしていけば、みんなが幸せに過ごせる。誰かが疲弊しないように、支え合うのだ。それは、保護者や地域の方々も巻き込んで!学校の行事はそういうチャンスでもあることに気付かされた!みんなで作るんだという、行事にしてしまえばよいのだ。簡単ではないかもしれないが、とにかく対話量を増やし、みんなで作っていこう。そういうやる気をいただいた。読めて良かった!2019/01/02