内容説明
コンクリートに覆われた日本の水辺。巨大化した人間の経済活動は生態系を破壊し続け、資源と環境の劣化は限界に来ている。今こそ持続可能な循環共生型「環境・生命文明社会」への転換を目指し、市場主義を変革する世界のモデルとなるために、環境蘇生に向けて最前線で奮闘する分野を横断した“知”を結集。健やかな水循環と豊かな自然を次世代へ繋ぐために―。
目次
第1章 生物の進化と文明の歴史を見つめる(人類の遠い祖先を海に訪ねて―私たちは魚である;環太平洋文明から日本の未来を見据える―「命の水」の循環)
第2章 海抜〇メートルから海辺の暮らしを見る(「青い」地球を守りたい;里海―Satoumiからみた未来;海遍路―黒潮流域に幸せの原点を探しに;環境×暮らし=未来―シーカヤックはタイムマシン)
第3章 「森里海連環学」の時代―津波の海と共に生きる未来(つながりの時代を拓く「森里海連環学」;防潮堤といのち―気仙沼舞根湾からの発信)
第4章 「森は海の恋人」は海を越えて(それでも海を恨まない;漁師が山に木を植える理由)
第5章 学生・大学・経済・行政も連環して(若者が描く「有明海塾」の挑戦;森から海までのつながりの科学と教育;自然資本経済の勧め―日本モデルが世界を救う;自然の恵みを将来にわたって享受していくために―「つなげよう、支えよう森里川海プロジェクト」の取り組み)
著者等紹介
田中克[タナカマサル]
1943年、滋賀県大津市生まれ。京都大学名誉教授、舞根森里海研究所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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