感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
書痴楽
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冬の季語として有名な社会鍋で知られる救世軍。あのピーター・ドラッカーをして最も効率的な組織と賞賛された彼らであるが、高齢者を除く世間での認知度が低いのが現状だ。そんな救世軍の社会奉仕活動にスポットを当てたのが本書である。引退士官(牧師)から兵士(信徒)、施設関係者(軍隊形式を採用する救世軍では「軍属」と呼ばれる)へのインタビューを基本に、救世軍の代名詞ともいえるホームレス・女性支援、果ては介護福祉施設運営など、彼らの多様な働きを余すところなく紹介している。極端な個人主義と自己責任論が蔓延る現代社会必読書。2023/02/15