内容説明
あの作家、この研究者の書斎が見たい!細密なイラストと文章で明らかにする、31の「本が生まれる場所」。
目次
林望―古典籍からアンアンまで、リンボウ先生のふみくら
荻野アンナ―豚と駄洒落が飛ぶラブレーな本棚
静嘉堂文庫―九百歳の姫君、宋刊本が眠る森
南伸坊―シンボーズ・オフィス、本棚はドコ?
辛淑玉―執筆工場に散らばる本の欠片
森まゆみ―書斎とお勝手のミニ書斎
小嵐九八郎―作家が放浪するとき、本は…
柳瀬尚紀―辞書と猫に囲まれて
養老孟司―標本と図鑑にあふれた書斎
逢坂剛―古書店直結、神保町オフィス〔ほか〕
著者等紹介
内澤旬子[ウチザワジュンコ]
1967年、東京生まれ。イラストルポライター。緻密な画力と旺盛な行動力を持ち、世界各国の図書館、印刷所、トイレ、食肉市場などのさまざまな「現場」を取材してきた。また、「CRAFT碧鱗堂BOOKS」を主宰し、本づくりのワークショップを行っている。共著に『印刷に恋して』松田哲夫・文(晶文社・第3回ゲスナー賞「本の本」部門銀賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
198
いろんな著名人の書斎がイラストで細かいところまで公開されていたのが良かった。佐高信とか資料が山積みになってる部屋とかが羨ましくなってきた笑2016/07/01
還暦院erk
18
図書館本。お高い本だが、お値段以上の情報量。イラストが超細密。文庫版だと判読しきれなかっただろう…単行本でも相当しんどいもの(笑)。静嘉堂文庫に興味津々。塀の内側ぎっしりの書庫というのも実物を拝見したい!ただ、わたしは自室に書庫を持てそうにないので、せめて我が押入れ蔵書の漫画の樹海を「アクセスしやすく整理し直し」していきたい。上野千鶴子先生の整理法は参考になった。あ、佐高信さんの事務所にも驚愕し別の意味で「参考」になった。中身は見てのお楽しみ。2017/11/14
アコ
15
友人(約3000冊の本と暮らす読書家)に薦められて初・内澤さん。各界の名だたるセンセイたちの個性豊かな蔵書や本棚を緻密でシンプルな線画によるイラストとルポにて紹介してくれる1冊。昔よく読んだ妹尾河童さんを彷彿とさせるものがある。気取りのない短めの文章にてセンセイの人柄を伝えてくれるしすこぶる読みやすい。ただ目が疲れているときや余裕がないときにはきっとこの楽しみは半減するようにおもう。今後気をつけねば。濃厚なP163でした。2015/07/05
紅咲文庫
11
作家や学者、翻訳家、ブックデザイナー等さまざまな職種の人たちとの本棚を介した会話。俯瞰図も会話ももちろんだけど、実際に並んでいる本の題名がイラスト内に描き込まれていて眺めるだけで楽しい。石井桃子の本棚に並ぶファージョンの本の題名!茶道史家・熊倉功夫とのお茶を飲みながらの会話。ブックデザイナー・杉浦康平の“香り“という語から展開されるまるで曼荼羅のような知識と本を連携させた語り。書肆(しょし)アクセス、大手取次店と取引していない小出版社、地方出版社の本を扱う取次店の本棚などとてもおもしろかった。2022/11/24
nizimasu
6
本棚は人の頭の中を表現しているというのも納得な内容。とにかく、本の虫と呼ばれるような人たちがどのように本を整理しているのかだけでも面白い。しかも文章でもその読書歴もつまびらかにしていて、その人のことを知らなくても親近感がわいてしまう。内澤さんの緻密なイラストとあわせて読むと、ほっこりする。往時の妹尾河童さんがちょっと脳裏によぎりました。個性派全然別ですが。2012/06/26