目次
1 人と人
2 死関を突破す
3 わき返る安南
4 おごる重慶
5 還都後の南京
6 旅窓に映る中国の世相
7 一握りの土
補遺 命あるかぎり
著者等紹介
辻政信[ツジマサノブ]
明治35年石川県生まれ。昭和6年陸軍大学卒業後大本営参謀となる。ノモンハン事件、マレー作戦、ビルマ作戦などを指揮、「作戦の神様」とうたわれた。敗戦直後、連合軍支配下のタイを脱出し、日中連携を企図して数年間、東南アジアや中国大陸を潜行した。その後、奇跡的帰国を果たし、昭和27年から連続4回衆議院議員に当選したが、昭和36年参議院議員として再び東南アジアに向かいラオス付近で行方不明になった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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めぐねい
3
読みたい本メモにあったので借りたのだけど、毎度のごとく理由が不明。この人初めて知ったし(^_^;)主人公以外の登場人物が把握しきれず、この人はいい人なのか悪い人なのかわからんまま読み進めていた。清潔感のない生活は想像に絶するもので、私なら途中で息絶えてたんじゃないかな。最後の方は中国の悪口がひたすら書いてあって、なんとなく尻窄みで終わったかなぁ。背景がよくわからないまま読み始めたのも問題やったかな。でも再読はしんどい。。。2020/09/08
田山河雄
2
何年か前に古本屋で見かけ買ってはみたものの、ずいぶんと其の侭にして過ぎてしまった。敗戦後の主人公の逃避行というのか国民党との接触或いは接点というのか、知らぬ事ばかりで吸い寄せられて読んでしまった。これは小説などの作り話ではないことが強烈に迫ってくる。支那人の固有名詞が度々出てくるが読めない…、僅かに二三の都市には観光で行ったがそれ以外は全く地理的感覚もない。それどころか、国府軍と戦った筈の辻政信は何故国民党に金を貰って協力できるのか…そんな事などそっちのけの迫真さで、消化不良ながら印象深い一冊となった。2020/01/12
H
2
大本営参謀辻正信の壮絶な逃避行。完全にイメージが覆される名著。やはり司馬史観は根深い。2016/11/04
ムイシュキン
1
大本営参謀であった辻政信が、戦後日華協力を企図して戦勝国の目を逃れて潜行するも、目的果たせず帰国するに至るまでを自ら記した書。無謀な戦争を引き起こした軍人としての反省が所々見られるが、戦犯逃れの逃避行としか思えなかった。また、依頼か強制かの別はあるにしても、日本軍人が国民党(中共でも)の政治・軍事に関わっていた一端をのぞくことは出来た。2019/09/28
どん
1
痛快!でも何かしっくり来ない。人の心の中はわからないので、どんな意図で著したのか、理解は難しい。 いろんな人が居て、立派な人も多かったのだと、当時の世相も含めて分かった感じがする。 読んでおくのは良いと思った2016/12/21