内容説明
ヒトのからだに、いかになじませ、いかにその働きを助けるものにできるか―50年以上もの研究・開発の結果、生まれた現代の人工臓器。そのしくみや働きを、普段は見ることのできない視点で、姿も鮮やかに描きだす。先端技術は、どのようにして現代の医療を支え、また変えてきたのか。さらなる進歩を遂げる人工臓器の世界へ、ようこそ。
目次
解説 循環系人工臓器の役割―休むことなく血液をめぐらせるために(人工弁―スムーズな血液の流れをつくるために;ペースメーカー―コンピュータで制御する心臓の動き;人工心臓―高度なメカトロニクス技術の結晶;人工肺―そのガス交換機能の秘密;人工血管―見た目はシンプルなチューブ;ステント―新しい技術で血管の劣化に対応)
解説 代謝系人工臓器の役割―生体内の環境を整えるために(人工腎臓―装着型も夢ではない、バイオ人工腎臓;人工肝臓―“ミクロ肝臓”と呼ばれる肝細胞の集合体;人工膵島―皮下に埋め込んだ高感度センサー)
解説 感覚系人工臓器の役割―感覚情報の伝達と、脳の働き(眼人内レンズ―ソフトレンズ、そして調節性レンズへ;人工視覚・網膜―人工の目でなにが見えるか;人工内耳・中耳―パルスが生み出す“音の不思議”;人工神経―ワーラー変性と神経再生のメカニズム)
解説 構造系人工臓器の役割―体の形や骨組みを支えるために(人工皮膚―皮膚再生と創傷治癒のあいだで;人工歯根―快適で強固な噛み合わせを実現;人工関節―究極の関節デザインとは;人工骨―骨と結合する生体活性材料とは)