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内容説明
外から見ると,イタリアは,すばらしい国のように見えます。くるま,料理,文化,ファッション,どれもみな,有名です。しかし,この平和的な見かけのかげには,たくさんの深刻な社会的,経済的問題があります。中でも大きいのは,「富める」北部と「貧しい」南部という,むかしからの南北問題です。イタリアの南部は,何世紀もの間顧みられることなく,失業率の高い,近代的産業のほとんどない,貧農の地のままでした。工業の発達した,気ぜわしい北部とは,遠くかけ離れた世界です。現在は,企業の南部への移転が奨励され,交通の便もよくなり,農作業も近代化されています。しかし,変化は遅く,南部の人びとが北部と海外へ出ようとする流れを,押しとどめるまでには至りません。この『イタリア』では,イタリア人のさまざまな階層を代表する人びとが,都市や農村や企業の中で,それぞれどのような生活を送っているかを語ります。著者のターナ・デ・ズルエタは,ローマに住むフリーのジャーナリストです。児童向き。