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お言葉ですが…〈別巻6〉司馬さんの見た中国

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784897722863
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

東洋とは、西洋とは、極東とは、アジアとは、アジア的原理とは、天下とは、皇帝とは、封建とは、先進国とは、発展途上国とは?言葉を見なおし考えなおす。

目次

司馬さんの見た中国(司馬さんの「そういうバカな体制」;カエルが見た世界 ほか)
語源について(巨人・大鵬・卵焼き;言いやすさの問題 ほか)
「湿った歴史」をたずねて(「湿った歴史」をたずねて;知っておくべき歴史 ほか)
中国語を楽しむために(型を持った文化の、型を持った表現を学ぶ;腑に落ちる説明がうれしい ほか)り
旧北京の世間百面相(汪曾祺の文学について;旧北京の世間百面相 ほか)

著者等紹介

高島俊男[タカシマトシオ]
1937年生れ、兵庫県相生出身。東京大学大学院修了。中国語・中国文学専攻。主な著書に『水滸伝と日本人』(大修館書店、第5回大衆文学研究賞、ちくま文庫)、『本が好き、悪口言うのはもっと好き』(大和書房、第11回講談社エッセイ賞、文春文庫)、『漱石の夏やすみ』(第52回読売文学賞、朔北社、ちくま文庫)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

136
近年に書かれたものは少なく、1990年代に書かれたものがかなり大部を占めています。そのために結構面白いというかはっきりモノ申すものが多くあり楽しめました。やはり「語源について」という言葉に関するところが高島さんの本領発揮のところなのだと感じます。2017/04/02

kokada_jnet

21
近年のものと、かなり以前のものとの混ぜこぜの感じ。表題文は何だろうと思って読んだら「中国の儒教体制批判」の件で、いまさらそれかとがっかり。アマゾンレビューでは、「日本は、中国や韓国と違い儒教国家ではなかった」と司馬遼太郎が論じていた件を。この本を読むまで知らなかったという方がいましたが。そういう知識のかたも、高島先生の本を読んでいるんですね。これは世代差でしょうかねえ。2014/08/19

Ryoichi Ito

11
「中国で漢代から二十世紀初めまで二千余年,「学問」と呼んできたものは,儒家の経典に対する信仰であり,ばかばかしい,くだらないものである。戦国時代までの,現実社会に対する生き生きした知的関心を,尻すぼまりに失ったものである」 日本もその影響を強く受けたが,さいわい皇帝独裁体制と儒教を採用しなかったため儒教の害から逃れた。「司馬さんは中国の本質的なところをよく知っているんだな,と感心しました」 2022/12/27

がんぞ

4
中国社会の本質を看破していた例として挙げるのは支那文化圏『耽羅紀行』(南朝鮮)のなかのボッタクリの場面。清の役人が「腐敗していた」ということを司馬遼先生は当然認識済み、だが「役職の当然の権利であって悪事の認識はない」と指摘。共産党政権が以前の政権を『封建的』という場合は、左翼の「自党だけ正義で、ほかはみな悪」進歩主義がある(政権をとるまでは清廉だったかもしれない)。本義では「郡県制」と対比される言葉。/専門分野である中国関連の書籍や、大東亜戦争関連などへの手厳しい書評は対象本を読む余裕がなくとも知識が増す2017/05/16

ちょえ

4
毎年楽しみにしている高島先生の新刊。司馬遼太郎といえばうがった歴史観という印象だが意外にも中国と日本の文明の違いの本質を見抜いていたと先生は言う。中国では儒教=知識人=官僚だが、日本では儒学を修めても何もない。支配者は武士である。だから日本は儒教国家ではないという。これは目からウロコだった。その他民国時代に取材し没落貴族のろくでなし息子が騙し騙されながらもたくましく生きるさまを描いた鄧友梅「那五」の紹介など、しみる話が満載だった。2014/06/10

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