内容説明
ヒマラヤの登山家にしてアララギの歌人、軽妙洒脱な岳書談義。深く感動し、いまも命ある作品たちをいとおしむ心と、親しく交わり、いまは亡き人びとへの思いが寄りそい合って、そこはかとない山の香気をただよわせる。
目次
秋谷豊―詩人の目に映るヒマラヤ
畦地梅太郎―一服の清涼剤
東良三―不愚な先覚者
麻生武治―一代の快男児
足立源一郎―画家の目が光る
猪谷六合雄―雪を求めて転々と
石一郎―ママリーの名著を初訳
石岡繁雄―五臓六腑をさらけ出す
石川欣一―可愛くてならぬ山
石橋辰之助―記念碑的な山岳俳句集〔ほか〕
著者等紹介
雁部貞夫[カリベサダオ]
1938年、東京に生まれる。1961年、早稲田大学卒業。ヒマラヤン・クラブ会員。日本山岳会会員。1966年、ヒンドゥ・クシュ主稜でパキスタン側から日本人初の登山活動を行ない、サラグラール峰(七三四九メートル)山群とブニ・ゾム(六五五一メートル)を試登した。さらに68年夏、当時未踏峰のヒンドゥ・ラジ山脈の最高峰コヨ・ゾム(六八八九メートル)に試登し、同峰の東のイシュペル・ドーム(約六二〇〇メートル)とフラッテロ・ゾム(約六二〇〇メートル)に初登し、その後十数度これらの山域を踏査した。近年はヤルフーン河原流域を踏査し、1997年と2003年の夏、ヒンドゥ・クシュ山系の最大の氷河、チアンタール氷河(全長約三五キロメートル)を縦断し、未踏の六千メール峰を多数撮影して多くの資料をもたらした。また、学生時代から「アララギ」会員として作歌活動を続け、1997年に終刊した「アララギ」の後継誌「新アララギ」の編集委員、選者を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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