内容説明
悠久の時を経て砂つぶたちは岩山となった。そしてそれを崩す人間たち。砂つぶに宿る精霊が語る生命の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つくよみ
52
図書館本:遥か悠久の時を経て、砂粒は石になり、石は岩になり、岩は岩山になる・・・その時の流れの中で、そこには生き物達が集まり住み、平和な楽園が築かれていたのだが?ある日、山から生き物を追い払い、山を崩して岩を掘り出そうとする人間達が現れて・・・?お話の合間合間に入る数え歌は、本当によく作ったものだと感心する。非常に手の込んだ作画もまた、素晴らしいの一言。掘り出された岩は石垣にされ、その上に城が建ち、やがて戦になって・・・人間の愚かさの果てに、残ったのは石垣のみ。そして、また、自然に還る。2014/01/03
しぃ
19
すごく不思議な絵。数え歌形式で歴史を辿っていくような感じ。人間の勝手なところも浮かび上がっているのですが、小1にはよく分からなかったみたい。歴史に触れる高学年になったら感じる部分もあるのかなあ。2016/03/05
遠い日
14
これもまた悠久の時を閉じ込めた力強い一作。砂粒たちが見つめてきた時の流れと、人間の愚かさ。数え歌に乗せたリズムはいいが、その話の重みとは反比例する。そして、砂粒たちはまた時間とともに、姿を変えて見続けるのだ。2016/03/27
おはなし会 芽ぶっく
10
『鳥の島』 https://bookmeter.com/books/37190 『森の木』 https://bookmeter.com/books/455820 とこちらの絵本で三部作。砂→石→岩→山、と小さなものが集まって大きなものになっていく。1つ1つは小さく弱いけれど集まれば…。2020/11/05
Lesen
8
砂つぶたちは時を経て石になり、岩になる。数え歌で展開していくのでリズムが良い。題名からだけでは想像できないストーリー展開でしたが、とても心にストンと落ちて来ました。遥かな悠久の年月の歴史と人間の愚かさ。作画といい圧倒されました。2016/08/16