感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TakaUP48
52
内田百閒の「ノラや」からヒントを得て、出した本だという。3月27日、ノラが突然いなくなってしまった。病的なまでノラの帰りを待つ飼い主。愛するものを失った悲しみ。沢山の涙と度重なる不眠。そして、風呂の蓋の上がノラの寝床だったので、しばらく風呂にも入らなかったという驚きの対応。水彩画のさらりと描いた猫の挿絵が、その心を表現しているような感じ。百閒氏の深く重い愛情をヒシヒシと感じた本だった。1990年 PARCO出版社より出版。2024/02/26
