内容説明
学生運動をつうじて三島由紀夫と深くかかわった著者が、没後三十年にしてはじめて明かす三島事件と、その後。三島と森田必勝との出会い、民族派学生組織との交流、「楯の会」創設秘話、事件から憂国忌開催までの経緯。思想界に大きな影響をあたえた三島事件の本質を、林房雄、村松剛、黛敏郎、保田与重郎、川端康成、藤島泰輔ら保守系知識人の心情と行動のなかに描く、著者会心の作。
目次
林房雄との出会い
村松剛の醒めた炎
黛敏郎の憂国
保田与重郎の涙
青嵐会誕生す
『奔馬』と神風連の乱
小野田元少尉と鈴木青年
「転向」と『絹と明察』
遠藤周作と三島の宗教観
学生運動への関与
川端康成・開高健など
日本が「日本でなくなる」とき
森田必勝のこと
憂国忌と三島研究会
外国から見た三島由紀夫