感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ryosuke Tanaka
3
『分節幻想』があまりに消化不良だったので発生学を一通りさらうつもりで手にとった。20年以上前の本で古い部分もおそらくあるが、カバーしてある古典的な発見に関しては少なくともよくまとまっていて読みやすかった。著者のル=ドワランのことは修士のときに熟読したウォルポートによるインタビュー本で知っていたが、彼女の鶏キメラ胚の仕事のインパクトを初めて理解した。訳文はかなり難ありだが、そもそもフランス語から生物学の専門書を翻訳できる人がいるだけありがたいと思うべきか。2022/06/11