目次
握手
スペイン
わたしの叔父さん
あそぶ
浄光寺
四月のうた
くりかえしのうた
大国屋洋服店
見知らぬ人
兄弟
王様の耳
吹抜保
箸
居酒屋にて
売れないカレンダー
知
Question
トラの子
古譚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
48
茨木のり子さんの詩を久し振りに読んだ。第四詩集で、絶版後31年を経て復刻版となったという。童話屋さんに私も感謝したい。初めて読む詩がほとんどだったし、最後の「古譚」は叙事詩のような感じで、深い思索が語られているようだった。金子光晴さんのことを書いた「トラの子」は、ユーモアのなかにも鋭敏な眼光が見えて、味わい深かった。2022/04/27
遠い日
17
知っている名も知らぬ名も多く登場する詩集。人名を多く用いたから、このタイトルにしたというのは本当のようだ。まっすぐなことばの、気持ちよく貫いたものが心地よい。「くりかえしのうた」など、どうだ。「いま解決できなかったことは くりかえされる」「より悪質に より深く 広く」……人間の情けないくらいの愚かさを嘆き、怒ることばにこの人の熱い気持ちをみる。2016/05/08
shoko
7
人名が出てくる詩を中心に編まれている。かなり具体的な体験を起点に思索内容が綴られており、日記のような詩が多く、詩集をそんなに多く読んでいるわけではないものの新鮮だった。/「生きるとは何か」が基本的なテーマで、ときおりフェミニズムや社会課題に対する問題意識が顔を出す。面白かったけど、他にもっと好きな詩集がある気がした。2021/11/06
遠い日
6
人名を多く用いたゆえのタイトルがこれ。言い得て妙です。この人の発することばは、張りつめていて気持ちいい。難しいことばはないのに、わたしの琴線をぴーんと張ってくれる。2022/04/04
nnnともろー
4
ふっと見つけた茨木のり子さんの第4詩集。説明的で理解しやすい。初出は1971年。茨木さんが心配していた当時の状況は悪化の一途をたどっている。2023/02/03