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内容説明
芸術か、ドラッグか?!麻薬を愛し、コカイン自殺を図った詩人トラークル。彼の麻薬問題に初めて言及し、芸術の呪われた部分を追う問題の書!―詩人の代表作も併せて訳出。
目次
プロローグ 1914年11月、クラカウ
第1章 詩人と麻薬
第2章 グロデク―男の死、詩人の誕生
ゲオルク・トラークル詩抄
エピローグ 物語は終わった
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ピエロ
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小著ながら内容は濃厚。トラークル=ドラッグの図式から語り出す色や状況は、バロウズを中心とした一流ドラッカー(?)の確かな経験から引用されており納得がいく。一章はドラッグ世界からの声、二章は一篇の詩「グロデク」に当てられる。割合としては一章が基礎となっており、二章は一章を踏まえた上でのトラークルの変化を語っている。私が個人的に好きなのは「暗い」の一節に対する解釈。ハイデッガーを愛する私だが無駄に神秘を用い、キリスト教を疎外する概念ばかりを使って芸術作品を弄するやり方はいかがなものかと考2011/10/02