内容説明
絢爛たる元禄文化が華開こうとするころ、深川の草庵に隠栖した松尾芭蕉。…半僧半俗の暮らしのなかで俳諧の美を求めた芭蕉は何を食べていたのか。残された句と文献を手がかりに俳聖の「食」を推理する初の「食物誌」。
目次
蒟蒻―翁は蒟蒻をすかれたり
真桑瓜―昼顔咲きぬ瓜むかん
蕎麦―蕎麦はまだ花でもてなす
大根―身にしみて大根からし
米―ものひとつ瓢はかろき
唐辛子―唐辛子の辛きに類せよ
餅―みそかにちかし餅の音
河豚―あら何ともなきや
白魚―明ぼのやしら魚しろき
茹子―めずらしや初茹子〔ほか〕