内容説明
さまざまな「話すという事実」において、何がおきているのか。「社会言語学のまなざし」には、実際にことばを使っている「話者」のありかたと、その「ことば」が実際に使われているそれぞれの「社会」のありかたが、つねに含まれている。ことばが使われる現場とそこにいる「話者」を徹底してまなざし、そこにあらわめる「ことば」の多様な姿を、多様な形で記述することで見えてくるものとは。
目次
1 社会言語学のまなざし(ことばの「多様さ」に目を向ける;ことばの「変化」に目を向ける;「みずからことばを選択する人びと」という話者モデル;「多言語社会」という社会モデル)
2 社会言語学という「枠組み」(言語と方言;さまざまなことばの「変異」―変異社会言語学;談話・発話―相手や場面ごとに異なる話しかた)
3 社会言語学の「知の回路」(「ひとつの言語」を作りだす;ダイグロシアとバイリンガリズム―「多言語社会」における言語使用;グローバル化と多言語社会―多様なことばのありかたへ;おわりに―社会言語学の「知の回路」とは)
4 知の枠組みと回路のための11冊
著者等紹介
佐野直子[サノナオコ]
1970年東京生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、名古屋市立大学大学院人間文化研究科准教授。専門は社会言語学、多言語社会・少数言語研究(特にオクシタン語研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。