自動車用大容量二次電池

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自動車用大容量二次電池

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  • サイズ B5判/ページ数 275p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784882314257
  • Cコード C3054

出版社内容情報

☆自動車による環境負荷を抑制すると期待されるハイブリッド車(HEV)と電気自動車(EV)。
☆これの主要なコンポーネントである二次電池とキャパシタについて解説。
☆さらに二次電池やキャパシタを支える材料やケミカルスについても詳述。


 【刊行のねらい】

 現在,地球上には7億台以上の自動車があり,2050年には,35億台に増加すると予測されている。このため,自動車による環境負荷をどれだけ抑えるかが課題となっている。 これを解決する手段として,燃料電池自動車が注目されているが,価格,技術,インフラ整備の面からもまだ普及レベルには至っていない。しかし,環境負荷の少ない自動車の開発・普及は急務であり,現時点で技術・価格面からも実質的な次世代自動車の主流になると目されているのが,従来からのハイブリッド車と電気自動車である。双方に搭載される二次電池も大容量化を目指してその材料の最適化と改良が進み,正・負極材料と電解質液の材料改質,電池の封止技術等,薄型,軽量,高性能,長寿命,安全保持技術,価格等,商品化に向けてほぼ実用レベルに達している状況である。
 本書は,本格的な市場形成が間近に迫った自動車用大容量二次電池技術とその材料について斯界の研究者の方々にご執筆いただいた。


 【執筆者一覧(執筆順)】

佐藤 登    (株)本田技術研究所 栃木研究所 主任研究員 工学博士
堀江英明   日産自動車(株) 総合研究所 材料研究所 主任研究員 工学博士
竹下秀夫   インフォメーションテクノロジー総合研究所 副社長 シニアアナリスト
押谷政彦   (株)ユアサコーポレーション 執行役員専務 先端電池研究所 所長 工学博士
境 哲男    (独)産業技術総合研究所 生活環境系特別研究体 電池システム連携研究体 研究体長
         ;神戸大学併任教授 工学博士
辰巳国昭   (独)産業技術総合研究所 生活環境系特別研究体 次世代電池研究グループ グループ長
          工学博士
吉野 彰    旭化成エレクトロニクス(株) 電池材料事業開発室 室長 旭化成グループフェロー
熊谷直昭   岩手大学 工学部 応用化学科 教授 工学博士
小沢和典   エナックス(株) 代表取締役 工学博士
片桐 元    (株)東レリサーチセンター 表面科学研究部 兼 形態科学研究部 理事・部長 理学博士
根本 宏    日本ガイシ(株) 研究開発部 LBプロジェクト プロジェクトリーダー
志賀章二   古河電池(株) 常務取締役 技術開発部長
松田好晴   関西大学 先端科学技術推進機構 研究員;山口大学名誉教授 工学博士
吉田昭彦   松下電器産業(株) 産学連携推進センター グループマネージャー 工学博士
高向芳典   松下電子部品(株) LCRデバイスカンパニー コンデンサビジネスユニット 主任技師
西川省吾   日産ディーゼル工業(株) 研究部 課長
清水 浩    慶應義塾大学 環境情報学部 教授 工学博士
瀬古日出男  (株)ゼロスポーツ 環境事業部 次長
武智裕章   ヤマハ発動機(株) EV統括部 開発室 主査
大沼伸人   (株)ピューズ 取締役
飯淵浩征   (株)ピューズ 執行役員
児玉文彦   豊田市役所 都市整備部 交通政策課 主査


 【構成および内容】

〔Ⅰ 総論編〕
第1章 電動車両システムと大容量二次電池の開発動向    佐藤 登
 1.はじめに
 2. 電動車両システムの開発動向
  2.1 ハイブリッド電気自動車の開発動向
  2.2 電気自動車の開発動向
  2.3 燃料電池自動車の開発動向
 3.大容量二次電池の開発動向
  3.1 二次電池の現状と発熱機構
  3.2 大容量二次電池技術
   3.2.1 ニッケル金属水素化物(Ni-MH)電池
   3.2.2 リチウムイオン(Liイオン)電池
   3.2.3 リチウムポリマー(Liポリマー)電池
   3.2.4 鉛(Pb-acid)電池
   3.2.5 ニッケル・カドミウム(Ni-Cd)電池
   3.2.6 ニッケル・亜鉛(Ni-Zn)電池
   3.2.7 ナトリウム・イオウ(Na-S)電池とナトリウム・ニッケル塩化物(Na-NiCl2)電池
   3.2.8 酸化銀・亜鉛(AgO-Zn)電池
   3.2.9 電気二重層キャパシタ
   3.2.10 イオン性液体
 4.おわりに

第2章 電動車両用二次電池のニーズ             堀江英明
 1.はじめに
 2.ハイブリッドシステムにおけるユニット
 3.HEVにおけるエネルギー効率向上の考え方
 4.電源システム
 5.最後に

第3章 自動車用大容量二次電池の市場展望        竹下秀夫
 1.はじめに
 2.HEV用二次電池への基本的要求
 3.HEV用リチウムイオン電池への要求に関する基本的考察
 4.HEV用リチウムイオン電池と材料の市場試算

〔Ⅱ ニッケル水素電池と機能材料編〕
第1章 EV/HEVニッケル水素電池の材料技術       押谷政彦
 1.はじめに
 2.電気自動車およびハイブリッド電気自動車用ニッケル水素電池の技術課題
 3.電気自動車およびハイブリッド電気自動車用ニッケル水素電池の材料技術
  3.1 高温特性の改善
  3.2 低温特性の改善
  3.3 自己放電特性の改善(保存特性)
  3.4 高出力化
   3.4.1 ニッケル極添加剤
   3.4.2 HEV用円筒形ニッケル水素電池の評価試験
 4.おわりに

第2章 ニッケル水素電池のライフサイクルデザイン      境 哲男
 1. はじめに
 2.EV用ニッケル・水素電池のリサイクル技術の経済性評価
  2.1 収集
  2.2 物理的分離処理
  2.3 活物質粉末の冶金的分離処理
 3. EV用電池のライフサイクルアセスメント
  3.1 ニッケル・水素電池
  3.2 リチウムイオン電池
 4.電気自動車とガソリン車の消費エネルギーの比較
 5.まとめ

〔Ⅲ リチウムイオン電池の特性と機能材料編〕
第1章 自動車用リチウムイオン電池の開発動向        辰巳国昭
 1.はじめに
 2.リチウムイオン電池の動作原理と特徴
  2.1 リチウム電池とリチウムイオン電池
  2.2 リチウムイオン電池の特徴
   2.2.1 高いエネルギー密度
   2.2.2 高い電池電圧
   2.2.3 高い出入力密度
   2.2.4 高い充放電エネルギー効率など
  2.3 リチウムイオン電池の電極材料
   2.3.1 炭素負極材料
   2.3.2 正極材料
 3.自動車用リチウムイオン電池の開発動向
  3.1 自動車用リチウムイオン電池開発のための産学官連携プロジェクト
   3.1.1 日本における大容量リチウム電池開発プロジェクト
   3.1.2 米国での大容量リチウムイオン電池開発プロジェクト
   3.1.3 その他の国でのリチウムイオン電池開発プロジェクト
  3.2 その他の自動車用リチウム電池の開発動向
 4.おわりに

第2章 電解液と電極の最適化による長寿命化         吉野 彰
 1.はじめに
 2.リチウムイオン電池の劣化要因の解析
  2.1 リチウムイオン電池の劣化モードの分類
  2.2 活物質の劣化は電池特性劣化の主要因ではない
  2.3 劣化モードの大半はLiイオンのバランスズレ
  2.4 その他の劣化モードについて
 3.電解液・電極の最適化による長寿命化
  3.1 リチウムイオン電池長寿命化のポイントは
  3.2 長寿命化の方向性
   3.2.1 電解液技術
   3.2.2 電極化技術(バインダー技術)
 4.おわりに

第3章 新しい合金系負極による高密度化             境 哲男
 1.はじめに
 2.リチウム合金の基礎特性
 3.新しい合金系負極材料の研究開発
 4.合金系負極材料の反応機構
  1)タイプ1の合金系
  2)タイプ2の合金系
  3)タイプ3の合金系
 5.合金と集電体との一体化技術
 6.まとめ

第4章 高性能マンガン系正極材料の開発          熊谷直昭
 1.はじめに
 2.金属酸化物材料の電極電位
 3.マンガン系正極材料の開発

第5章 高容量リチウムイオン電池の開発           小沢和典
 1.はじめに
 2.ラミネート型高容量リチウムイオン電池
  2.1 高容量リチウムイオン電池
  2.2 電池特性
  2.3 安全性試験
  2.4 実走行テスト
  2.5 課題
 3.自動車車載用リチウムイオン電池
  3.1 自動車車載用電池の必要特性
  3.2 単電池とモジュール
  3.3 実装評価
  3.4 3課題
  3.5 おわりに

第6章 電池の劣化機構の解析                  片桐 元
 1.はじめに
 2.負極
  2.1 炭素材料の構造解析
  2.2 Liの状態に関する分析
  2.3 形態観察
 3.正極
 4.電解液の分解、被膜の成性、集電体の溶出など
 5.おわりに

第7章 リチウムイオン電池の安全性               根本 宏
 1.緒言
 2.大型リチウムイオン電池
 3.安全性試験
  3.1 過熱試験
  3.2 釘差し試験
  3.3 過充電試験(1)
  3.4 過充電試験(2)
  3.5 外部短絡試験
  3.6 安全性試験結果のまとめ
 4.結果の考察:安全性に関与する正負極の影響
 5.まとめ

〔Ⅳ 鉛電池の開発動向と材料技術編〕
第1章 自動車用鉛電池の開発動向と42Vシステムの展望   志賀章二
 1.自動車用鉛電池の現状
  1.1 鉛電池の概要
  1.2 自動車用鉛電池の構成と反応
  1.3 メンテナンスフリー(MF)電池とシール電池(VRLA)
 2.自動車用鉛電池の開発トピックス
  2.1 高温耐久性と正極基板合金
  2.2 基板の連続製造法
  2.3 リサイクル
  2.4 電池の長寿命化とPCL(Premature Capacity Loss)
  2.5 スマート電池
 3. 自動車の電力需要増加と自動車電池
  3.1 自動車電源重圧と電力需要の推移
  3.2 14Vシステムと42Vシステム
  3.3 42Vシステムの開発動向
 4.36V電池の開発動向
  4.1 各種電池の比較
  4.2 36V鉛電池の設計
  4.3 36V電池の開発(JIS-D26サイズ)
  4.4 サーマルマネージメント(TM)の開発
  4.5 BMSの開発
 5.自動車用鉛電池の展望
  5.1 自動車用鉛電池の市場動向
  5.2 12V電池の技術開発
  5.3 42Vシステムの本格化

〔Ⅴ キャパシタの開発動向と材料技術編〕
第1章 キャパシタの材料技術                 松田好晴
 1.はじめに
 2.電極材料
 3.電解質材料
 4.セパレータ
 5.レドックスキャパシタとハイブリッドキャパシタ
 6.電気二重層キャパシタの大型化

第2章 電気二重層キャパシタの材料開発        吉田昭彦,高向芳典
 1.はじめに
 2.電気キャパシタの概要
  2.1 キャパシタの原理と構成
  2.2 キャパシタの種類
  2.3 有機系捲回型キャパシタ
  2.4 キャパシタの特性
 3.材料特性とキャパシタ特性
  3.1 活性炭電池
  3.2 電解液
  3.3 集電体,セパレータ,ハウジング構成
 4.自動車用電源としての応用と可能性
 5.キャパシタ特性向上の可能性
 6.おわりに

第3章 キャパシタハイブリッドトラック・バスの開発      西川省吾
 1.はじめに
 2.なぜハイブリッドか、エンジンハイブリッド車の高効率化の可能性
 3.なぜキャパシタか、高性能キャパシタ蓄電装置の開発
  3.1 ハイブリッドトラック、バス用蓄電装置の要件
  3.2 高エネルギ密度キャパシタセル
  3.3 車載用キャパシタモジュール
  3.4 車載用キャパシタシステム
 4.ハイブリッド中型トラックへの適用
 5.ハイブリッドCNGバスへの適用
 6.キャパシタハイブリッド車のCO2排出量低減効果
 7.まとめ

〔Ⅵ 電気自動車とその周辺技術編〕
第1章 高性能電気自動車の開発                 清水 浩
 1.はじめに
 2.低公害車の分類
 3.電動駆動自動車の車体形態
 4.リチウムイオン電池
 5.2003年東京モーターショーにおける二次電池を用いた最新の電動駆動自動車技術
  5.1 ハイブリッド車
  5.2 燃料電池自動車
  5.3 二次電池車
 6.Eliica(エリーカ)プロジェクト
 7.まとめ

第2章 高性能小型電気自動車の開発           瀬古日出男
 1.緒言
 2.開発の経緯
 3.「ゼロEVエレクシードRS」の概略説明
 4.主要部品の詳細説明
 5.最後に
 6.謝辞

第3章 電動スクーターの開発                 武智裕章
 1.はじめに
 2.開発の狙い
 3.仕様概要
 4.車両システム
 5.バッテリー
  5.1 単電池の開発
   5.1.1 基本特性
   5.1.2 寿命
   5.1.3 安全性
  5.2 モジュール電池の開発
   5.2.1 仕様
   5.2.2 バッテリマネージメント
 6.環境負荷

第4章 急速充電器の開発                   大沼伸人,飯淵浩征
 1.ピューズ21を使用した急速充電(“ELE-ZOO(えれぞー)”と電動カート)
  1.1 電気カートの急速充電(4C)
 2.チョロQ Qカー用急速充電器(1.5C)

第5章 小型電気自動車共同利用システムの現状と今後の展開
      -愛知県豊田市における実験事例-       児玉文彦
 1.実験の背景
 2.実験の経緯
 3.実験の概要
  3.1 目的
  3.2 使用する車両
  3.3 デポ
  3.4 実験内容
 4.実験結果
  4.1 利用状況等
  4.2 実験検証及び評価
 5.今後の展開

内容説明

ニッケル・水素電池のみならず、日本では昨今、リチウムイオン電池やキャパシタの実用化にも至り、まさに米国とは対照的に技術進化と実用化が拡大している。さらに燃料電池システムや燃料電池自動車でも日本が先頭に立ったことを考えれば、いかにこれらの領域の研究や技術水準が高いかが伺い知れる。本書は、このような日本の世界最高水準の研究や技術を体系的にまとめたもので、ここに集められた原稿からも、その技術的価値が読み取れる内容で構成されていると考える。

目次

1 総論編
2 ニッケル水素電池と機能材料編
3 リチウムイオン電池の特性と機能材料編
4 鉛電池の開発動向と材料技術編
5 キャパシタの開発動向と材料技術編
5 電気自動車とその周辺技術編

著者等紹介

佐藤登[サトウノボル]
(株)本田技術研究所栃木研究所主任研究員。工学博士

境哲男[サカイテツオ]
(独)産業技術総合研究所生活環境系特別研究体電池システム連携研究体研究体長。神戸大学併任教授。工学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。