出版社内容情報
かぜに抗生物質や解熱剤が使われるのはなぜ? 市販薬の点検から薬に頼らない過ごし方まで。
特集
2-こどもVSおとなワイワイガヤガヤ
かぜに薬は必要ですか?
----病気と薬シリーズ第一弾----
絵/猫柳あけみ 文/山田 真
4-そもそも“かぜ”ってなんだろう
文/山田 真
7-「抗生物質」っていったいどんなもの?
談/遠藤 仁
15-かぜの治療に抗生物質は必要?
文/廣澤元彦
17-解熱剤は使いますか?どんな使い方をしていますか?
全国小児科医アンケート/兼次邦男・勝島矩子・原 朋邦・古屋征毅・長田良平・杉浦潤一・長尾康治・江林俊和・松浦章雄・塩田康夫・向野公味子・西村有史・宮田雄祐
23-市販のこども用かぜ薬を点検してみると
文/高橋晄正
31-外国ではかぜのときどうしていますか?
構成/母の声
34-かぜのとき薬を使わないで楽に過ごす方法
文/毛利子来
37-医者がぶつかる大きなジレンマ
文/山田 真
連載
42-新米保健所所長のひとりごと
検便ってなんのため
文/母里啓子
44-子育てライブ相談室
断乳の仕方
文/毛利子来
46-r> こどもたちは、語る
文/奥地圭子
68-こどもの事件を追う
なぜ少年はナイフを持つのか
文/矢倉久泰
70-「安全」な食べ物って?
学校給食のパンを考える
文/野田克己
72-虫歯について
歯垢テストとミラノール
文/里見 宏
75-食と病気シリーズ
放射線照射食品
文/里見 宏
78-わたしのネットワーク術
子どもの虐待防止センター
談/広岡智子
80-それなら知ってる Q&A
「かぜと入浴」・「予防接をうける年齢」ほか
85-みんなの手紙
92-トーク・キャラバン発表
95-ニュース・レター
96-編集後記
病気と薬シリーズ第1弾
ちょっと堅いいい方になりますが、日本の医療がいろいろな問題を抱えていることが、このところどんどん明らかになってきました。
ソリブジンという制がん剤の副作用でたくさんの方がなくなったという事件は耳新しい話ですが、スモンやサリドマイドなど大規模な薬害はこれまでにもありました。しかしそういう悲惨な教訓が十分生かされないまま、薬漬け医療は続いてきました。
医者は診療が終われば当然のこととして薬を出し、患者さんの方もなにか薬をもらって帰らないと気分がおちつかないというふうになってしまったのです。
近代薬はこわいと感じる患者さんがふえると今度は「漢方薬ならいいだろう」と漢方薬漬けがはじまったりします。
こういう現実の中で「病院でもらう薬が不安だ。薬について知りたい」と願う人たちがふえてきました。
ぼくが講演などしていて質疑応答の時間になると、必ずといっていいほど出てくる質問は解熱剤と抗生物質に関するものです。とりわけそれらの薬をこどものかぜのときに使ってよいものかどうかという疑問です。
ぼく自身、「かぜと抗生物質」「発熱と解熱剤」についてはずっと悩み続け、いろいろな