内容説明
「理性」と「狂気」、「意識」と「自然」、「主体」と「場所」。「近代」と「近代ならざるもの」の深淵に架橋し「生命」のアクチュアリティを支える「共通感覚」。近代哲学の盲点といわれ、近代の知のパラダイムを転換させる衝迫力をもつこの「共通感覚」に、いま新たな光を投げかける。
目次
特集 共通感覚論の可能性(対談・共通感覚論の可能性;「アクチュアリズム」の可能性―中村・木村対談の余白に;「共変感覚」論;共通感覚・制度化・道徳―メルロ=ポンティ再考)
量子力学での実在の感覚―「リアリティとアクチュアリティ」
パトス的現存
生の隔たり
痙攣するイデア
対人恐怖における私的な「私」と公共的な「私」の交錯