内容説明
「助教授夫人の女性自身を観察したいんだ。さ、奥さん、あんよを大きく開きな」大学助教授の夫を持ち、誰もがうらやむ美貌の藤枝が、夫の浮気相手の女子大生が差し向けたチンピラたちに嬲られる。バイブ、浣腸、レズとエスカレートする責めに、藤枝の高いプライドはうち砕かれ、いつしか官能の虜と化す…。残虐小説の傑作、ついに文庫化。
感想・レビュー
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3時間で読了。1974年の作品。原題は「深海魚」。団鬼六初体験。読み易いのが特徴だと思います。36年前なので、シチュに目新しいものはありません。また、登場人物が若干時代がかっていたり、ヒロインのリアクションが、「堪忍して」「く、口惜しいっ」「あなたは悪魔ですわ」のパターンばかりだったので、そこはなんとも。わざわざさるぐつわを取ってまで言うセリフじゃないな、と思ったりしました。これでは団先生の魅力にはまだ迫れなかったように思います。別作品と、谷崎潤一郎も読んでみようと思いました。2010/12/28