内容説明
「横浜愛」に彩られた逸品の大佛随筆。1958~72年、神奈川新聞1面の529編から選りすぐりの52編。
目次
一月 時代へ社会へ
二月 ふるさと横浜
三月 東と西と
四月 舞台を見つめ
五月 子孫に残す
六月 猫は生涯の伴侶
七月 創作の宇宙
八月 鎌倉びと
九月 読書の人
十月 思い出の人
十一月 美に魅せられ
十二月 生きること
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たびねこ
9
真珠、羽二重、絹、象牙細工、銀器、古美術品、浮世画など土産物品を商う店が並ぶ、ショーウインドーにほこり一つない美しい街。新開地だった100年以上昔の横浜を精緻に描いている稀少のエッセイ。ふだん何気なく行き来している現代の弁天通り、馬車道、日本大通を見る目が変わる。2016/07/16
のせなーだ
0
こんなエッセイ集なら、いつまでも読み続けたい。半世紀以上前の作品だが、違和感がなく、気持ちが伝わる。特に気に入ったのは--”日向ぼっこ”の放心の味。--”無用のこと” 空の青さ、白い雲、星座の輝きに目をおとめなさい。 図書館のような大人からの言葉たちに引き込まれて行く世界。 2019/06/25