目次
第1章 ニーチェ―「哲学=真理」の破壊者
第2章 フロイト―無意識は何を語るか
第3章 ソシュール―言語と差異の体系
第4章 ハイデガー―「私」は世界の中にいる
第5章 サルトルとレヴィ=ストロース―人間の強調と構造の発見
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
12
「あの人の食べ物に毒を入れて殺してくれ」と嫌われ者を毒殺する文化のある部族にいるとき頼まれたレヴィ・ストロースは、自分と相手の文化の間で悩む。他者を尊重すれば万事OKと考える文化相対主義に安易に飛びつけなかった構造主義者の姿を見せたりすることで、分かりやすく例示するだけでなく相対主義というテーマに沿ってニーチェ、フロイト、ソシュールから展開。何々人だからこういう思考をしましたなどと説明するのはアカデミズム内で考えたら単純過ぎかもしれないけど、現代思想が避けがちな通史的な説明は平易で、はじめて読むには十分。2017/03/30
ころこ
4
小阪さんのお名前は今回初めて知りました。在野で活動された方のようで、今の大学教授には爪の垢を煎じて飲ませたい位です。本書は、朝日カルチャーセンターで行った講義を書籍化したもののようで、ですます調の平易な文体で読みやすいです。ニーチェから始まり、ヘーゲル以後→実存主義→構造主義までを扱っています。優れた点は、実存主義とは、構造主義とはということを掴んだうえで、各思想家の業績を紹介していることです。分かりやすい例示や著者のエピソードが豊富で、それぞれの思想を如何に自分のものにしようとしていたかが窺い知れます。2017/02/03
void
2
【★★★☆☆】'95年。ニーチェ、フロイト、ソシュール、ハイデガー、サルトル、レヴィ=ストロース。噛み砕きうまいなぁ。「サルトルは最後の良識的な知識人という印象がします」(214頁)とか、ユダヤ人だから合理性を求めるとか、人物像と思想をセットにしてバッサリいくところが印象的。2013/10/06
ふたし
1
先日、古書店で展開篇を見つけて買ったので、展開篇の前に20年程前に読んだ水源篇を読もうと思って、再読。2021/05/10
Ayanosuke
1
講義をまとめたものだけあって、語り口調で読みやすかったです。2012/11/06