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内容説明
俳優は、素晴らしい―実力派俳優・香川照之の「キネマ旬報」連載、ついに単行本化!撮影現場での秘話、共演者との写真が満載。
目次
二〇〇三年(「利家とまつ」の人々1―一月上旬;「利家とまつ」の人々2―一月下旬;世界のNINAGAWA1―二月上旬 ほか)
二〇〇四年(東京国際映画祭の面々2―一月上旬;苫小牧ドライブ―一月下旬;左面の告白―二月上旬 ほか)
二〇〇五年(蝉矢倉―一月上旬;全能・霍建起2―一月下旬;AB同盟被害者の会の面々―二月上旬 ほか)
特別対談 オダギリジョー×香川照之
著者等紹介
香川照之[カガワテルユキ]
1965年12月7日、東京都生まれ。89年、NHK大河ドラマ「春日局」で俳優デビュー。以後テレビ、映画などで活躍。映画「鬼が来た!」では、2000年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞。一躍、海外からも注目を浴びる俳優となる。再び出演した中国映画「暖ヌアン」(日本公開タイトルは「故郷の香り」)で第16回東京国際映画祭グランプリとともに優秀男優賞を受賞する。04年、05年は「赤い月」「北の零年」で2年連続、日本アカデミー賞優秀助演男優賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
13
今年読んだ中で、一番驚かされ、そして一番収穫の多かった本かもしれない。それほどまでに、『日本魅録』はおもしろい! なんたる文才! なんたる考察力! その一語一語が俳優・香川照之の深みを証明していくかのようだ。なるほど、現在の彼の八面六臂の活躍は、この優しくも厳しい洞察力がもたらしたものだったのだな。それでいて、独りよがりな俳優論に閉じてしまうのではなく、読み物としてのクオリティが異常なまでに高い。早く! 早く続きを!!!2010/05/19
青葉麒麟
12
演技派俳優で文章がこんなに巧いと何だか憎たらしくなる(^-^;堺雅人よか此方の方が好き。読み易いし、たまに爆笑しちゃう。人間観察が趣味だね、この人は。色んな監督や俳優が出て来ているけれど、木村大作のパワーに圧倒される。父親なんて元からいない存在だから寂しくもなんともないってよく書いてあるけれど、今歌舞伎の世界で父親の指導を多分受けている筆者の気持ちはきっと複雑なんだろうなぁ。子供のためだよね。2013/09/28
にゃおん
10
2、3、1の順に読んだけど、第1作の本書が一番、自分自身を見つめて書いているなぁと感じた。2、3と進むにつれて、他者(俳優や監督、カメラマンなど)への言及が増えていく。それはそれで面白かったけどね。文章の巧みさには感心。2014/07/06
ビスケ
5
どこか鬱屈としているような、「影」がちらついて魅力的な怪優・香川照之は、なるほどこうして形成されていったんだなと思わせる一冊。彼の青春時代や演技に対する思い、キャスト・スタッフとの交流が興味深い。「赤い月」、観てみたいな。巻末にはオダギリ・ジョーとの対談有り。2009/05/11
長老みさわ/dutch
4
まず文体がいい。言葉の選び方が巧みだ。特に変わった文体な訳じゃないのに香川さんにしか書けない個性が滲み出ている。まるで映画やTVドラマでの香川さんの演技のようではないか。 役者は、殊、香川さんに関しては、状況を追い詰められて、追い詰められてギリギリ。窮鼠の状態で演技が爆発するという。 キネ旬というメディア故、また過酷な現場の方が文章にしやすいという計算も多分にあるだろうが、酷寒の地のロケだとか、際限の無いリハーサルとか、そんな過酷な現場の映画がことごとく国際映画祭で大きな賞を受賞してるのだからすごいこと2010/07/09