新古今新考 - 断崖の美学

新古今新考 - 断崖の美学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 198p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784873460291
  • NDC分類 911.135
  • Cコード C0093

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイキ

2
「皆さんの中に短歌を作る方がいらっしゃいましたら、韻文定型詩を、すでに二十一世紀にかかろうとする時代にやることの矛盾のその矛盾のもつ意味、韻文こそ真の日本語であり、大和言葉こそ我々が祖先から受け継いできた唯一無二の言葉であるということを再認識するためにやっているのだということを理解していただきたいのです。」〈なぜ『新古今』か=序にかえて〉2019/01/09

kinaba

2
新古今の時代に催され勅撰集にも多く採られているいくつかの歌合せの選評までもを通して、当代の歌を振り返る。褒めては「私はたとえ自分一人でも永久にこの歌を推奨していくつもりです。」貶しては「何も本歌取りする必要のない不器用な本歌取り」、一切留保せず話者の美観を明示する語りはとても読みやすい。歌人の関係やそれぞれの個性がよく見えてきて面白い。/ それにしてもこう見ると、歌の複雑な構成などはさておき、定家の新しい言葉のセンスは完全に今の日本人の根底をなして中学生の黒歴史ノートに不可欠なほど染みこんでいるものだなあ2014/07/15

Waka

0
『新古今集新論』のあとに読み、こちらのほうが先に書かれたものだと気づいた。ゆえに『新論』ほどに塚本自身の研究が進んでいない面も感じられた。片方読むなら『新論』のみで好いかと。 とはいえさすがに塚本の論は読んでいて気持ち好い。一部仮名遣いの誤りもあったが、勉強になった。 対象を盲目的に見るのではなく、俊成であろうが定家であろうがフェアな目で見、最終的に自身の判断に責任を持つ。この揺るぎない姿勢が、『万葉集』や実朝を直視せず愛している“つもり”になっている大勢の近現代歌人と、塚本との、違いだろう。2018/10/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2582637
  • ご注意事項