I’s bunko<br> 恋愛時間

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I’s bunko
恋愛時間

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  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784872788853
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

突然、ずっと可愛がってきた会社の後輩の広瀬に、「好きです」と告白されて、有田はびっくり。人のよい、おだやかで優しい男を、有田も嫌いじゃない。しかし、男同士なのだ…。男の自分に、女を見るように「恋している」んだと知り、そう意識してしまうと、有田は今までのように接することができない。自分を見つめるせつなく熱い視線にとらわれて、落ちつけない有田は、とうとう広瀬を呼び出すが…。―みんなも恋がしたくなる、優しい恋物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

辺辺

29
積本崩し。穏やかな読後感。ノンケ同士リーマンの普通の恋愛もの。攻は草食男子で、受は面倒みの良い優しい人で、最初は同性愛を拒否していた受だが、少しずつお互いの距離が近づき、そのうち恋愛感情が芽生えてくる処が胸キュン。「ただただこの人の傍に居たい」という恋心を繊細に描いてる。傍からみれば、同性同士って気持ち悪いと思う人もいるかもしれませんが、本人同士がそれでいいなら、いいのではないのでしょうか?少なくとも、個人的にはこれもありだと思う。それにしても、片思いの時間が長いな、笑。2017/07/24

那義乱丸

29
男が男に恋をする――それが多感な少年期などではなく、アラサーのリーマン同士でどちらもヘテロとなると、想う方も想われる方も戸惑い、逡巡、葛藤が渦巻くわけで。しかも同じ部署の先輩後輩となれば尚更に。常識を知る一般的な男性同士ならではのもだもだを楽しませてもらった。続く「恋人時間」では当て馬的な同期と女子が、「兄の恋人」では家族が波風を立てているけれど、ラストの「海岸線」で優しく着地。穏やかな読み心地の作品だった。長めのあとがきも嬉しい。執筆中にキャラを演じている木原さんを想像して楽しくなった♪2016/02/13

辺辺

19
再読。もたもたじれじれの恋愛模様を丁寧に描いた地味だけど優しい物語。ただただ一目会いたいがために、何もかもほ放り出して恋にのめりこむ様がまさに「夢中」という言葉が相応しい。恋することの切なさがギュッと詰まっている。二人を別れさせようとする姉弟の悪戯はムカついたな。どうでもいいけど、この優しさだけが取柄で、普段鈍感のノロマで人を苛立たせる攻って木原さんのお得意としてる攻なんだな。しんみり穏やかな読後感。2020/03/09

リリー

18
再読。うーん、いい。地味な作品ですが、この作品は他の木原作品と少しカラーが違う気がします。あとがきの雰囲気もいつもの木原さんより雄弁で、親しみやすい感じ。30歳目前にして後輩の広瀬に告白された有田。トラウマも重なって初めは強く拒絶しますが、遠慮がちで何事にも真剣な広瀬相手では徐々にガードがゆるみ、やがて広瀬に出向の話が持ち上がり…。紺野キタさんの温かみのある絵もぴったり。わりと波風なく進んだので、人を想う苦しさと、でも想わずにはいられない人間の心をちらっと描いたラストの短編が際立って印象に残りました。2015/10/22

miicha

16
木原音瀬ファンになったきっかけの一冊。当時既に絶版でプレミア価格で購入した記憶。人に貸したら返ってこなくて再購入。電子版があるのは知っているのですが挿画も含めてこの文庫版に思い入れがあるみたいでありとあらゆる場面でキュンキュンしちゃうし大好き。大切な一冊なのでずっと手元に残しておきたいです。2021/03/17

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