内容説明
『大念処経』は、「サティ(sati/気づき)をいかに実践すれば良いか」という、サティそのものについて説かれた経典です。ヴィパッサナー瞑想の全てが詳解された至宝の経典を、この一冊で深く読むことができます。お釈迦様が説いた、私たちを覚りへと導く、比類のない「一つの道」。仏教瞑想の根本経典をパーリ語原典に基づき解説。初期仏教経典の中でも最高峰の人気を誇る『大念処経』を、現代日本語で理解する。
目次
総説(大念処経とはどんな経典か;身体の動きに気づく ほか)
1 身の随観(出息・入息の部;威儀の部 ほか)
2 受の随観(苦・楽・非苦非楽を観る;感覚の観察はなぜ大事なのか?)
3 心の随観(心はつかみにくい)
4 法の随観(蓋の部;五蘊の観察(蘊の部) ほか)
著者等紹介
スマナサーラ,アルボムッレ[スマナサーラ,アルボムッレ] [Sumanasara,Alubomulle]
スリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)長老。1945年4月、スリランカ生まれ。13歳で出家得度。国立ケラニヤ大学で仏教哲学の教鞭をとったのち、1980年に国費留学生として来日。駒澤大学大学院博士課程で道元の思想を研究。現在は(宗)日本テーラワーダ仏教協会で初期仏教の伝道と瞑想指導に従事。メディア出演や全国での講演活動をつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やまえつ
3
大念処経を解説した本。お経を読んだだけでは分からないことを、非常に詳しく解説していて、感動的だ。修行をする人にはいいガイドブックになるのではないかと思う。ただ、ヴィパッサナー瞑想についてはあらかじめ長老の本を読むなどして、知っておく必要があると思う。2016/03/04
はしも
0
こちらは後世に残すべき素晴らしい巻物のような本です。2021/08/11
クックーナ
0
大念処経の解説本は日本語のものがまだまだ少なく、おそらく片山一良氏の「パーリ仏典にブッダの禅定を学ぶ」も気になっている方もいるかと思います。本書はスマナサーラ長老による講話にてヴィパッサナー冥想の実践を捉え方について様々な切り口で解説したもの、片山氏のものは道元の禅を始め他の大乗仏教の引用で多角的に大念処経を見て禅定の位置づけを解説したもの、という印象を受けています。仏教用語がよく出てきますので、初心者には平易な言葉で書かれた本書の方が入りやすいかもしれません。坐禅を日々実践されている方は片山氏もお勧め