内容説明
日米開戦から約1年9か月が経った昭和18年9月、内南洋でこれまでにない衝突が起こる。この戦いにより、日本はパラオ諸島を喪失。マリアナを除いて、内南洋の要衝をすべて失い、軍事的にも、経済的にも追い込まれる形となった。しかし、政府も軍部も、この時がくることは想定しており、開戦後の3年を捨て、新兵器開発・生産、燃料や弾薬の備蓄に取り組み、国際的に孤立しても1年間は米国と戦争ができる状態にする「興号計画」を実行していた。そして昭和19年10月、マリアナ沖で大規模な戦闘が勃発。計画にはない帝国戦艦部隊の行動により、米国との短期決戦へと突入してしまうのであった―。
著者等紹介
中岡潤一郎[ナカオカジュンイチロウ]
1968年生まれ。獨協大学にて経済学研究科修士課程を修了後、テクニカルライターを経て、小説を書き始める。デビュー作は、『決戦!津軽海戦―鋼鉄の嵐維新篇』(ベストセラーズ)。以降、架空戦記や時代小説を中心に執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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YS-56
4
逆転可能か?耐えに耐えた結果、どうなりますやら。2020/03/21
HASE, Moto
0
戦記シミュレーションのマリアナ沖における大戦闘。1944年10月、「史実以上に強大なアメリカ」を相手取って、国力の全てを海軍にかける日本はどう戦うのか。 近現代史はあまりわかっていないので、ときどき資料集を引っ張り出してきながら。 戦闘に次ぐ戦闘は手に汗を握りました。海中、海上、空中で、ふねと飛行機が入り交じって戦うだけではなく、クライマックスの「正しく行動しようとして、自分の首をしめあげた」心理戦がまた緊迫感抜群。 シリーズ第1巻。短期決戦の行方と国際情勢のうねりはどこへ向かうのか。2020/04/17