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たべるのがおそい 〈vol.1(Spring 20〉 - 文学ムック 特集:本がなければ生きていけない

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  • サイズ A5判/ページ数 176p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784863852198
  • NDC分類 905
  • Cコード C0495

出版社内容情報

小説と翻訳と短歌を中心にした文学ムック
「たべるのがおそい」はじまります。

わたしたちは誰もが重力というものに支配されています。
「たべるのがおそい」は、その重力を少し弱めてみたいと思っています。
読んでいるあいだ、少し動きやすく、歩きやすい、
それがこの一風変わったタイトルの文学誌の目標です。

西崎憲

掲載内容
巻頭エッセイ
穂村弘

小説
今村夏子 円城塔 西崎憲 藤野可織 

翻訳
ケリー・ルース 岸本佐知子・訳
イ・シンジョ 和田景子・訳 

短歌
大森静佳 木下龍也 堂園昌彦 服部真里子 平岡直子

特集
〈本がなければ生きていけない〉
 日下三蔵 佐藤弓生 瀧井朝世 米光一成

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なゆ

80
今村夏子「あひる」が読みたくて。知人からあひるを貰い受けたことから始まる、生活の変化。近所の子供が入り浸るようになってくるのだ。やけに賑やかになり、両親は嬉しそう。だが…ひたひたと迫りくる違和感。最後も、その場にいたら逃げ出したくなるような、いたたまれなくなるような。今村さんの作品、次はいつ読めるのか。藤野可織「静かな夜」も読めて嬉しい。なんかやっぱり怖い系。夜、つい耳を澄ましてしまいそうになる。他はみなハジメマシテの方ばかり。なかなか面白かったのは西崎憲「日本のランチあるいは田舎の魔女」。不思議な世界。2016/09/19

HANA

58
小説、翻訳、随筆、短歌と幅広く収められているムック。収録されている小説は翻訳も含め、静かな中に何か不穏な雰囲気が漂うものばかりで非常に好み。今村夏子「あひる」は評判通りの出来、ただ途中から「銀の仮面」ばりの内容を想像してたけど微妙に外される。「バベルタワー」は何かしら筒井を思い出させるし、「静かな夜」も「コーリング・ユー」 も何気ない日常がいつしか不穏な雰囲気に包まれて素晴らしい。現代短歌はやはりよくわからないが、随筆は各人の書痴っぷりが兎に角楽しいし。文学の楽しみにとことん酔わせてくれる一冊であった。2016/12/14

チェアー

41
芥川賞候補にもなった「あひる」を読みたくて。なんかちょっと哀しくなるような、残酷なような、不思議なあじわいのある作品。他の小説や短歌も、言いたいことが分かるような分からないようなぼんやりした作品揃いで、いかにも本が好きなんだよというムック。たべるのがおそい人向きです。はい。2016/08/24

阿部義彦

35
頭から尻尾までびっしりと餡子の詰まった鯛焼きでした。ご馳走様でした。今村夏子さん初めて読みましたが「こちらあみ子」の人なんですね。こちらあみ子は凄く気になってた本なので是非そちらも読まなければと思いました。あとラストの西崎憲さんの「日本のランチあるいは田舎の魔女」も良くこんな組み合わせ考えるよなあとそして腑に落ちるような落ちないような不思議な読み心地でした。間に挟まった短歌の数々も良いアクセントで穂村弘さんみたいなまあ何とも言えない今風の一行初心者なりに楽しく味わいました。書肆侃侃房しかと刻んだ。2016/05/07

miu

30
取り急ぎ、芥川賞候補作『あひる』のみ読了。『こちらあみ子』でわたしの心に衝撃を与えた今村夏子さん。今回も同じく。あひるののりたま。人気者ののりたま。寂しさを埋めてくれるものは何なのか。喜びを与えてくれるものは何なのか。あひるは、家族にとって何なのか。余韻の波長は長く、昨日の夜からずっと続いている。幾重にもなった心の動きを、こんなにも自然になんてことなく書く人をわたしは他に知らない。って思っちゃうくらい深い。2016/06/21

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