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内容説明
新天地ニューヨークで唯一の親類であるおじを訪ねたフィオナは、猥雑で活気に満ちた街並みに圧倒されながらも、朽ち果てたおじの食料品店に手を入れ、めきめきと商才を発揮していく。そんな彼女を見守るのは、ロンドンからの船旅で知り合った青年ニックと心優しき億万長者マクレーン。しかし可憐な少女から美しき貴婦人へと変貌を遂げたいまも、フィオナの心に棲む男性はたったひとりしかいなかった。やがて運命の歯車によって再びロンドンへ舞い戻った彼女は、華麗なる復讐を開始するが…。衝撃の結末までページを繰る手が止まらない!英米で話題を呼んだ愛と復讐の物語。
著者等紹介
ドネリー,ジェニファー[ドネリー,ジェニファー][Donnelly,Jennifer]
ニューヨーク州ポートチェスター出身。アイルランド系のルーツをもつ。ロチェスター大学やイギリスのバークベック・カレッジで文学や歴史を学んだのち25歳の時にブルックリンへ。以降十年間、様々な出版社に原稿をもちこんでは断られ、“The Tea Rose”で念願の作家デビューを果たす。現在は、夫と娘とともにブルックリン在住
林啓恵[ハヤシヒロエ]
国際基督教大学卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
26
怒涛の勢いで読んでしまいました…。数々の実在の人物が登場し、マネーゲームの面白さになる部分はアーチャーの「ケインとアベル」なみ、いやもっと面白かったかも。ロマンス部分だけでなく、切り裂きジャックや労働組合の黎明、印象派を始めとする新たな芸術の躍動…と、盛りだくさんで本当に面白かったです。見事な大河ロマン小説でした。2019/03/06
まみ子
8
これは・・・すごく良かったです。ドキドキの展開が満載で、どうなることかとハラハラしながら読みました。成功を掴み生き生きとしたニックとの日々も良かったですが、ジョーとのすれ違いに次ぐすれ違いに焦れったくて悶々としつつのクライマックスは文句なしの展開です。最後にまさかのサプライズがあり、余韻に浸りまくりでしたが、欲張りを言えば、もう少し先の話まで読んでいたかったですね。2017/10/04
キッチンタイマー
4
なんであの人株持ってたのー。偶然?というのがありましたけど、盛りだくさんの物語でした。アイルランド系の貧困層の光と闇、光の下に出たいならば闇もまた。2015/02/21
黒崎ディートリッヒ
3
船旅で出会った青年ニック、億万長者マクレーンに見守られながら、フィオナはアメリカで、叔父の食料品店にて商才を発揮する。そしてロンドンに戻った彼女は殺された父への復讐を進めるが、その心には幼なじみ、ジョーの姿が棲み続けていた。 ロマンスっぽい大河ヒストリカル、完結。どんでん返しが多く引き付けられる内容で、最後の方は一気読みでした。でも結局のところ、この物語の中心的なテーマは原題のタイトル通り、紅茶だった気がします。作者、ドネリー先生の紅茶に対する愛情が、物語から伝わってきたような気がしたので。2014/08/21
ぽこ
3
ニコラスほどフィオナのことを心の底から理解している人はいなかったのではないでしょうか。彼とは偽装結婚でしたが、心の繋がりは真の夫婦以上でした。もしニコラスが生きていたら、ジョーに勝ち目はなかったのではないかと思いました。2014/03/16