内容説明
著者は中国思想史の観点から仏教書と仏教徒の作品を通して儒教との関連を解明する。まず、天台宗史の成立を検討して、仏教と世俗権力との関係を考察し、続いて唐宋期の仏教徒の遺言や墓誌銘を手がかりに個人の側から仏教の受容を検討。最後にヨーロッパとトルファン文書研究の状況を伝え、その文化的意義を明らかにする。
目次
第1部 佛教史書について(宗鑑『釋門正統』以前―天台宗史とその成立(一)
宗鑑『釋門正統』について―天台宗史とその成立(二)
讀『佛祖統紀』 ほか)
第2部 佛教徒・佛教信者(佛教徒の遺言;楊億研究―「殤子述」を讀む)
第3部 中央アジア出土の漢語文獻(返還文書研究1―「返還文書」とその一覽;返還文書研究2―「返還文書」から見たトルファン版本の概觀;インド美術館藏トルファン漢語斷片假目録 ほか)
著者等紹介
西脇常記[ニシワキツネキ]
1943年上海に生まれる。東京教育大學文學部卒業。京都大學大學院文學研究科博士課程修了。現在、同志社大學文学部教授、京都大学名譽教授。文學博士。中國思想史・文化史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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